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「鉄人28号」今夏誕生へ 寄付募る/長田

2009年02月14日

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鉄人28号のモニュメントの完成予想図=光プロ、KOBE鉄人プロジェクト提供

 神戸・長田の公園で、漫画「鉄人28号」の巨大モニュメントづくりが進んでいる。震災復興のシンボルとして昨春に完成する予定だったが、資金集めが難航。企業の支援などを受けてようやく今夏に高さ約15メートルの姿を披露できるめどがついた。関係者は「まだ資金が足りない」として幅広い寄付を求めている。(根岸拓朗)

 鉄人28号は神戸市須磨区出身の漫画家・故横山光輝さん(1934〜2004)が56年に発表した作品。その力強い雄姿は、子どもだけではなく大人からも人気を集めた。

 モニュメントは鋼鉄製、重さ約50トンで、地元商店街などで作るNPO法人「KOBE鉄人プロジェクト」が06年から企画。当初はJR新長田駅前に高さ5〜6メートルの像を建てる方針だったが、「強烈な印象で多くの人を引きつけたい」として、より広い近くの若松公園に5〜6階のビルに相当する高さでつくることにした=完成予想図、光プロ、KOBE鉄人プロジェクト提供。

 ところが、約1億3500万円の総工費がなかなか集まらず、神戸市の補助金4500万円や食品会社が発売した「鉄人カレー」の売上金の一部を充てても足りなかった。昨年7月に公園付近のアーケード整備などに国の補助金が認められたが、モニュメント建設には充てられなかった。

 転機は完成予定時期を過ぎた昨年11月にやってきた。公園近くに自動販売機37台を新設することで大手飲料メーカーが支援を決定。費用の約8割が集まる見通しとなり、大阪府岸和田市のモニュメントメーカーと契約にこぎつけた。今月から建設予定地の整備工事が始まっている。

 同プロジェクトでは、モニュメントが完成すれば休日1日あたり約2500人が見物に訪れると推測。地域がにぎわい、周辺の店舗にも好影響が出ると見込む。

 同プロジェクトの岡田誠司さんは「鉄人28号は今のロボットアニメの原点。復興の記念碑としてたくさんの人に見てもらい、長田を全国的に有名な町にしたい」と話す。寄付などに関する問い合わせは同プロジェクト(078・646・3028)へ。

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