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『DungeonBrave』裁判、勝訴への道のり

はじめに

2008年1月31日。hane(元チームYURA)のゲームデザイナーである木邨圭太が、株式会社インデックス・ネクスト(元株式会社インデックス・イマジナック、現株式会社アップアローズ)に突然、訴訟されました。訴状に書かれた事件名は「著作権確認請求事件」。対象作品は一年の歳月をかけ、プロジェクトが破綻、チームの解散を余儀なくされた、アクションRPG『Dungeon Brave』。株式会社インデックス・ネクストとの本件を巡る数々のトラブルは、解決すべきものとしてチームメンバーで弁護士に相談、原告団として訴訟を起こそうとしていた矢先の出来事でした。

なぜ、プロジェクト中断に至るトラブルの紛争に関する訴えでなく「著作権確認請求事件」なのか。なぜ、契約書を交わした関係会社を全て外して一制作者(個人)を訴えるのか。一体何が起こったのかと私たちは頭を悩ませました。

しかし私達はまた、どこかでこの事態を予想していました。なぜなら、株式会社インデックス・ネクストの担当者、親会社であった株式会社インデックスの法務部担当者、私たちと株式会社インデックス・イマジナックの間に入った有限会社ゆらの社長、更には個人事業チームYURAの立ち上げを扇動しチームの経営を行ったものの1年で辞めてしまった元仲間、『Dungeon Brave』に関わりトラブルの元凶となったあらゆる関係者達が、皆口を揃えて「〜しなければ訴える」と言う脅し文句を使っていたからです。

訴えられた以上は、第三者の居る明るいところで、きちんと事実の釈明をしなければなりません。私達は5社と1制作チームと言う、複数の利害が複雑に絡み合ったプロジェクトの経緯を弁護士に説明、膨大な資料を作成し、問題の根本解決に向け幾度も話し合いを重ねました。

しかし、いざ始まった裁判は驚くほど中身がなく、原告株式会社インデックス・ネクストの目的も不明瞭なまま、ただひたすら振り回されただけでした。結局、株式会社インデックス・ネクストの会社変更、親会社変更によるドタバタの中、原告株式会社インデックス・ネクストの請求放棄と言う一方的な敗訴宣言により幕引きとなった本件は、今もってその意味も意図も意義も何もわからないまま、私たちを2008年11月17日まで苦しめ続けたのです。

引き下がることのできなくなった「脅し」の延長だったのか、「訴訟」そのものが関係者の問題を隠すための隠れ蓑でしかなかったのか。

勝訴により、作品を守ると言う最低限の目的は果たせたものの、本件のような事件に作り手が巻き込まれる業界の横暴が変らない限り、作品や、作り手が正しく作ってゆく権利を守ることはできません。そこで、この度の裁判を一つのケースとして公開することも、私たちのやるべき重要な活動であると考え、本サイトにてその経緯を記載することにしました。