不法滞在などで住宅を借りるのが困難な中国人に、偽造書類を使って賃貸契約の名義人をあっせんしたとして、神奈川県警が偽造有印私文書行使の疑いで、東京都板橋区上板橋の元会社役員伊藤静朗容疑者(41)=同罪で公判中=を逮捕していたことが8日、分かった。
伊藤容疑者は調べに「2006年11月ごろから、首都圏などの約200件の物件で名義人をあっせんした」と供述。県警はこれまでに、伊藤容疑者が契約に関与したとされる東京都や千葉、神奈川のマンションやアパート計約40カ所を家宅捜索し、入管難民法違反容疑で中国人の男女17人を逮捕した。
調べでは、伊藤容疑者は昨年3月から4月にかけ、仲間の日本人男性名義で偽造の源泉徴収票を使い、横浜市などのマンション計2件の契約をした疑い。マンションには不法滞在の中国人が入居していた。