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報告会:「伝えたい命の重さ」 南京大虐殺紀念館でガイド、黒田さん--枚方 /大阪

 ◇南京大虐殺紀念館で2カ月間ガイド経験

 中国・南京の「南京大虐殺紀念館」で初の国際ボランティアとして昨年、同館のガイドを務めた枚方市在住の黒田薫さん(70)が、同市のラポールひらかたで報告会「伝えたい命の重さ」を開催し、市民ら約60人が参加した。

 黒田さんは市民団体のメンバーとして、南京を訪ねて生存者の聞き取りや現地調査などを行ってきた。交流のあった同館からの誘いで2カ月間、ガイドした。

 この日は、同館所蔵の銅像や写真、生存者の証言などをスライドで説明した。黒田さんが南京大虐殺の問題にかかわるきっかけになったという、強姦(ごうかん)され腹部を切られた女性の写真を紹介。「どれだけ痛くて苦しくて悔しかったか。私が15年早く南京に産まれていたら、これが私だったかもしれない。『日本人』として、『女性』として、二つのはざまでじっとしていられなかった」と話した。

 さらに「南京大虐殺では死亡者数の議論になりがちだが、1人でも虐殺。この歴史を日本で伝えてこそ、私のボランティアとしての役割が終わる」と決意を語った。

 昨年、同館を訪れた体験を基に作った曲を披露した男性デュオの田中海渡さん(22)は「『これが人間のしたことなのか』と衝撃を受けた。それまでは南京大虐殺についてほとんど知らなかったが、知らなくてはいけない」と話した。【宮地佳那子】

毎日新聞 2009年2月15日 地方版

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