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新大阪―ミナミ―関空 新線「なにわ筋線」、計画再始動

2009年2月15日14時26分

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 JR新大阪駅とミナミを結び、関西空港へのアクセス鉄道として期待される新線「なにわ筋線」が実現に向けて動き出す。80年代に計画され長年凍結されていたが、国土交通省は近く、JR西日本と南海電気鉄道、大阪府、大阪市によるトップ会議を開き、建設に向けた基本合意を得る方針だ。3千億円規模とみられる建設費の3分の1は国が補助する方針で、10年度にも調査費の予算計上を目指す。

 現在、大阪駅と関空とはJRで1時間程度かかるが、新線は30分程度への短縮を目指す。最近は府の橋下徹知事が「関空へのアクセス向上には不可欠」として建設に前向きな発言を繰り返している。国交省はトップ会議での合意後、事務レベルの検討会議を設ける。10年度予算にも建設の前提となる基本調査費を計上。数年かけて路線計画を詰め、事業費の概算や需要予測をはじく方向だ。

 建設では「都市鉄道利便増進法」を活用し、国、自治体、鉄道事業者が費用の3分の1ずつを負担する方式が有力だ。府と市は財政難に苦しんでおり、どう分担するかが焦点となりそうだ。

 なにわ筋線はJR新大阪駅から梅田北ヤードの新駅、京阪電鉄中之島駅を経由して大阪市内を南下。分岐してJR難波・南海汐見橋両駅につながる10.2キロの路線。陸空の玄関口と大阪の中心部を直接結ぶ。事業者としてJRと南海が手をあげている。89年に国が行った試算では「開業40年以内に黒字化できる」とされたが、市の財政難などから棚上げされてきた。

 ただ、新大阪から北ヤードまでの約4キロについては、その後立ち上がった北ヤード開発に合わせ大阪市とJRが地下化する「JR東海道支線」をそのまま使える。そのため当初約4千億円と見込まれた建設費用は2千億〜3千億円程度に削減できる見通しだ。(上栗崇)

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