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【群馬】

みなかみ・山中ヘリ墜落 『ドタバタ音 突然消え』 広範に停電

2009年2月11日

雑木林に墜落し、横転したヘリコプター=みなかみ町で

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 「こんな山奥にヘリが落ちるとは」−。十日午前、みなかみ町小川の山中で、東京電力の子会社のヘリコプターが送電線に接触して墜落し、操縦士と同乗の東電社員の計二人が重傷を負った事故。広範囲で停電するなど大きな影響が出た。 (神野光伸、山岸隆、石井友恵)

 現場は東京電力小松発電所から西へ約三キロの雑木林。東電群馬支店によると、ヘリは沼田市の上久屋ヘリポートから離陸し、上空から送電線に異常がないか点検していたが、JRの送電線に接触して墜落。切断された電線が交差して下を通る東電の送電線に垂れ下がってショートし、停電が発生した。近くにいた農業の男性(67)は「ドタバタという変な音がした直後にヘリの音が突然消えた。落ちたと思った」という。ヘリは横転した形で、操縦席はつぶれ機体の破片も散乱。乗っていた二人は救急車で同市内の病院に運ばれた。

 事故の影響で、みなかみ町と沼田市、川場村の約一万一千七百世帯が停電。同町の新治地区では午後二時すぎに復旧するまで約五千四百世帯が四時間ほど停電した。給食センターが稼働せず、暖房も使えないため、同町の新治小学校と新治中学校、藤原小、藤原中、新治幼稚園、月夜野北幼稚園で授業を午前中で打ち切った。

 谷川岳ロープウエーはゴンドラを運休、水上高原藤原スキー場ではリフト三基が一時停止し、約百人をロープで救出するなど多くのスキー場にも影響が。JR上越線も上下二本が水上−越後中里駅間で運休した。

 

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