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派遣と知らず雇われ解雇 愛知の男性、労働審判申し立て

2009年2月10日

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 派遣労働者であると説明しないまま働かせた上、派遣先の減産だけを理由に一方的に解雇したのは不当だとして、愛知県内の男性(25)が名古屋市熱田区の派遣会社を相手取り、地位の確認を求める労働審判を名古屋地裁に申し立てた。

 申し立ては5日。申立書などによると、同社は航空機製造に関連した会社で、05年の設立(昨年9月時点の従業員数約100人)。自社の正社員のみを派遣する事業所として厚生労働相に届け出ている。男性も正社員として06年に入社し、同社が仕事を請け負うグループ会社(当時)の工場で勤務した後、07年に半田市にある大手航空機メーカーの工場に移った。その際は「出向」との説明を受けたという。

 男性は、派遣労働者と明示しないで働かせることを禁じた労働者派遣法に違反していると主張している。昨年12月に会社側から「派遣先の会社が減員したいと申し出た。年内で解雇」と言い渡された。これについては「期間の定めのない労働契約の正社員なのに、派遣先の業務量調整で一方的に契約を解約されることは許されない」と解雇権の乱用と訴えている。

 男性は取材に「求人誌に載っていた募集広告に『派遣』の文字はなく、派遣労働者であることを記した書類も渡されなかった。下請けメーカーの正社員という認識だったが、大手メーカーの工場で従業員から『派遣さん』と言われ、同僚たちの間で『おれたち、派遣じゃないのか』と気づいた。これでは名ばかり正社員だ」と話す。

 会社側に尋ねたが、明確な回答を得られず、個人加盟できる「愛知連帯ユニオン」(名古屋市)に昨年12月に入り、会社側との団体交渉で、会社側が派遣労働者だったことを認めたという。

 この会社は「特にコメントすることはない」と取材を拒否している。(兼田徳幸)

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