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エキスポランド閉園へ 再建断念、コースター事故響く

2009年2月10日10時1分

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写真閉園することになったエキスポランド

 20人が死傷するジェットコースター事故を起こし、民事再生手続き中の遊園地「エキスポランド」(大阪府吹田市)が再建を断念し、閉園することが分かった。多額の債務を抱える運営会社エキスポランド社が支援企業を見つけられず、「事故のイメージが残ったまま再開しても、客足が戻る可能性は低い」と判断した。72年3月に開園、延べ8千万人が入園した関西有数の遊園地は、約37年の歴史に幕をおろす。

 関係者によると、エキスポ社が9日、取締役会で最終決定し、大阪地裁に民事再生手続きの廃止を求める上申書を提出。今後、破産手続きに入る。従業員約30人の大半には既に解雇の方針が伝えられているという。

 エキスポ社は再生法の適用で総額16億円の債務を軽減した上で、同園を再開する道を模索。園名を変え、ファミリータイプの施設に一新する計画などを練り、資金援助のスポンサー企業探しを続けていた。しかし交渉は不調に終わり、昨年末ごろからは独力での再開を検討していた。

 最終的には社内で「大型投資によるイメージの一新が図れない以上、二次破綻(はたん)を防ぐ意味でも再開しない方が賢明」(エキスポ社関係者)との結論に達し、閉園を決めたという。

 エキスポランドでは07年5月、ジェットコースターが脱線して乗客1人が死亡、19人が負傷する事故が発生。3カ月後に再開したが来園者は前年の約2割に激減し、同12月に再休園に追い込まれた。銀行からの借入金返済のめどがたたず、昨年10月、大阪地裁に民事再生手続きの開始を申し立て、受理されていた。(坂本泰紀)

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