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何様?ノーパンしゃぶしゃぶ疑惑…谷人事院総裁の素顔

「ミスター渡り」根回しうまい万能の官僚

 国家公務員制度改革に抵抗する霞が関勢力の象徴として、すっかり有名になった人事院の谷公士(まさひと)総裁(68、写真左下)。異例のテレビ出演をこなすなど麻生政権批判のボルテージは上がるばかりだが、永田町では「組織防衛」「渡り」「ノーパンしゃぶしゃぶ疑惑」の三拍子をそろえた“名官僚”としても知られている。「ミスター渡り」とも言われる谷氏とは、いったいどんな人物なのか?

【強気の背景】

 「いま、そう言ってはなんだが、政権の交代ということも起こりうる」

 4日朝、谷氏はTBSのテレビ番組に出演し、こう言ってのけた。谷氏は先だって政府方針に反対を表明して政府の会議をボイコット。さらにこの発言は「麻生内閣は今年中に退陣し、公務員制度改革はつぶれるという自信がある」(自民党関係者)とも読み取れるわけで、いち公務員が政府をコケにした形だ。

谷公士総裁(クリックで拡大)

 強気の背景には、人事院の特殊な身分制度がある。総裁を含む人事官3人は弾劾裁判でなければ罷免されない。さらに人事官は国会同意人事で、民主党も谷氏の人事に同意した経緯があるだけに、強く追及できないことも一因となっている。

 官僚としての谷氏の優秀さは折り紙付きだ。石川県金沢市出身で、東大法学部卒業後の1964年に郵政省に入省し、98−2001年、最後の郵政事務次官を務めた。次官に登用した国民新党の自見庄三郎元郵政相は「内閣法制局に長くいたエリートで、根回しもうまい万能の官僚。私は全幅の信頼を寄せていた」とその能力を絶賛。

【部下への気配り、マスコミ掌握術も抜群】

 八代英太元郵政相も「忠実で、衝突したことは一度もなかった。組織内での役割を完璧にこなした。だから現在は人事院総裁の責任として、内閣から独立した立場で発言している。役割をこなすという意味では、当時から変わっていない」と語る。

 ちなみに自見氏の後任大臣は野田聖子消費者担当相だが、「当時の野田氏は当選2回だった。実務面で、谷氏には相当借りがあるはずだ」(関係者)といわれている。部下を「さん」付けで呼ぶ気配りもあり、マスコミ掌握術にもたけている。甘利明行革担当相との直接対決のたびに、担当記者に30分−1時間に及ぶ説明を行った。

【駆け引き駆使】

 駆け引きも使う。甘利氏からの面会要請を度々拒否。その一方で、甘利氏との電話での会話を無断で録音したかと思えば、「われわれを総務省や財務省などと同列にしないでほしい」と言い放ったことも。さらに、いきなり官邸を訪れ「昼飯も食ってないので会って欲しい」と迫ったこともあった。

 「スーパー官僚」の名をほしいままにする一方で、谷氏は「ミスター渡り」との異名も持つ。郵政省退官後は同省所管の財団法人「郵便貯金振興会」(現ゆうちょ財団)理事長へ天下りし、同時期にさらに2つの財団法人の理事長を兼任。03年には有料CS放送の関連会社会長となり、04年に人事官に就任、06年4月から人事院総裁を務めている。退職金を含め、総収入は8億円にのぼるとされる。

 かつて霞が関を震撼させた高級官僚によるノーパンしゃぶしゃぶ騒動でも、店の顧客名簿として出回ったデータに、電波通信局長として谷氏の名前があった。

 それだけに、ある自民党ベテラン議員はこう話す。

 「何様のつもりかしらないが、すでに谷氏は公務員としての立場を逸脱している。麻生首相が谷氏を抑えて改革を進められれば支持率は上がる。アントニオ猪木の『風車の理論』だよ」

 さて、首相はどうするのか。

ZAKZAK 2009/02/05

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