現在位置:
  1. asahi.com
  2. ニュース
  3. 国際
  4. ヨーロッパ
  5. 記事

ナチス戦犯「死の医師」、エジプト潜伏中に死亡か

2009年2月6日20時19分

印刷

ソーシャルブックマーク このエントリをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

写真アリベルト・ハイム医師(1959年撮影)=AP

 【ミュンヘン(ドイツ南部)=金井和之】ナチス戦犯の大物とされ、逃亡中だったオーストリア人のアリベルト・ハイム医師が、すでにカイロで死亡していた可能性が高いことが、ドイツ第2公共テレビ(ZDF)と米紙ニューヨーク・タイムズの共同調査で明らかになった。

 ナチス親衛隊に所属していたハイム医師は第2次世界大戦中、強制収容所の人体実験で多くのユダヤ人収容者らを殺害し、「死の医師」と呼ばれた。戦後に逃亡し、当局やユダヤ人団体が南米などで行方を追っていた。

 5日に放送されたZDFの番組では、ハイム医師が「タレク・フセイン・ファリド」の偽名でカイロに滞在し、イスラム教に改宗していたと紹介。92年に滞在先のホテルで、がんで死亡したという。かばんに収められた診断書や銀行明細、手紙なども死後に見つかった。

 62年に指名手配したバーデン・ビュルテンブルク州の捜査当局は報道について、「遺体確認ができていないので断定はできないが、我々が入手した情報とほぼ同じだ」と認めた。今後はエジプト側に遺体確認の協力を要請する。

PR情報
検索フォーム
キーワード:


朝日新聞購読のご案内
  • 中国特集