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【疑惑の濁流】“謎のルート”で工作船の待つ日本海側へ? 浮かび上がる拉致の「点と線」 (4/4ページ)
このニュースのトピックス:疑惑の濁流
田口さんの兄、飯塚繁雄さん(70)も、帰国した被害者、地村富貴恵さん(53)から「田口さんは青島から船に乗せられ、南浦(ナンポ)に連れてこられたと聞いた」と聞いている。
入北場所は異なるものの、「青島海岸」というポイントは共通する。
青島海岸は拉致被害者、原敕晁(ただあき)さん=同(43)=が、大阪から就職面接の名目で誘い出され、拉致された現場でもあり、工作員が出入国を繰り返すポイントだった。
新潟か、宮崎か−。田口さんが連れ出された詳細は定かになっていない。
「拉致現場近くに直接工作船が来れば発覚しやすい。現場から離れた場所に対象者を連れて行き、工作船に乗せるのが北朝鮮にとっては安全な方法だ」
真鍋副代表は、複数の「拉致ルート」が存在した可能性を指摘した上で、「その中のひとつが『大町ルート』であり、対象者や拉致現場、実行犯の指示系統などによって、使い分けられていたのかもしれない」と話す。
大町ルートの闇の解明が拉致事件を前進させるきっかけになる。