【エルサレム=井上道夫】国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は6日、パレスチナ自治区ガザを支配するイスラム過激派ハマスが支援物資を横取りしたとして、ガザへの物資搬入を中止したと発表した。
ガザの境界検問所付近に保管していたトラック10台分の小麦とコメが5日夜、ハマス政府と契約したトラックに持ち去られたという。UNRWAは「支援物資が返還され、ハマス政府が再発防止を保証するまで搬入を中止する」としている。
ロイター通信によると、ハマス政府のアルクルド社会福祉相は「トラック運転手の誤解によるもの」と釈明している。ただ、UNRWAによると、ハマスは今月3日にも、ガザの国連施設から3500枚の毛布と食糧400セットを持ち去ったという。
UNRWAはガザで約90万人に食糧支援を実施している。