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米艦「ランタン見物」で4年連続長崎へ 被爆者団体反発

2009年2月4日17時39分

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写真昨冬、北海道・小樽港に寄港したブルーリッジ。多くの乗組員が札幌市で雪まつりを楽しんだ=08年2月7日、北海道小樽市

 長崎市の長崎港に5日、米第7艦隊の旗艦ブルーリッジが入港する。同港への米艦寄港は06年から4年連続で、いずれも「長崎ランタンフェスティバル」の開催期間と重なる。港湾管理者の長崎県に通知された入港目的は「親善と友好」だが、在日米海軍司令部は朝日新聞の取材に対し「ランタンフェスティバル見学も目的の一つ」と説明。被爆者団体などから「被爆者の感情を逆なでしている」と反発が出ている。

 ブルーリッジは5日午前9時、長崎港の岸壁に接岸の予定。出港は9日で、この間、乗組員ら約1100人が交代で上陸する。

 県と長崎市は「被爆地の不安をかきたて、県民感情を損なう」として在日米大使館に入港回避を求めたが、米側は民間港入港を認める日米地位協定の規定に基づき入港を決めた。

 日米両政府が05年に合意した在日米軍再編の中間報告に基づき、米軍は日本の民間港湾を詳細に調査する方針を打ち出した。これに伴い、米艦艇の民間港寄港は増加傾向。外務省のまとめでは、05年までは延べ10隻台で推移していたが、06年以降は20隻台後半に増えている。

 長崎港には06〜08年、ブルーリッジと同様に米海軍横須賀基地(神奈川県)を拠点とするイージス駆逐艦が寄港した。北海道でも05年から4年連続で、札幌市で雪まつりがある2月上旬に小樽、室蘭、石狩湾新港に延べ6隻が入港。今年も期間中の5〜9日にイージス駆逐艦が小樽港に入港する。米軍関係者によると、特定のまつりの時期に民間港に入るのは北海道と長崎だけだという。

 長崎原爆被災者協議会の山田拓民事務局長は「ランタンが目当てで来るのなら、軍艦ではなく普通の交通機関で来ればよい。何もない時期に来ると注目が集まるので、市民の目がまつりに向く時期を選んでいるのではないか。被爆者としては入港してほしくない」と話している。(佐々木康之)

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