【パリ福井聡】フランスのサルコジ大統領とドイツのメルケル首相は4日、仏紙ルモンドと独紙南ドイツ新聞に寄稿し、仏独両軍の合同部隊をフランス国内に駐留させることで合意したと明らかにした。ドイツ軍が仏領土内に常駐するのは、第二次大戦中のナチス・ドイツによる占領以来初めてとなる。
仏国防省のバチスト報道官も3日、現在ドイツ南西部に駐留している仏独合同部隊(仏軍2300人、独軍2800人)のうち、独部隊数百人が仏領内に常駐することで両国が合意したと発表。駐留候補地として北東部のストラスブールなどが仏独メディアで報じられている。
両国は普仏戦争(1870~71年)と2回の世界大戦で対立したが、戦後は欧州連合(EU)の両輪として協調路線を歩んできた。フィヨン仏首相は「両国にとって象徴的な意味となる」と歓迎している。北大西洋条約機構(NATO)の欧州部隊員としてドイツ軍司令官はストラスブールに常駐しているが独部隊常駐は64年ぶりとなる。
毎日新聞 2009年2月5日 19時56分