日本民間放送連盟(会長・広瀬道貞テレビ朝日相談役、民放連)は5日、5月に始まる裁判員制度の取材に絡み、「法廷内での可能な限りの撮影・録音と、裁判員への取材の実現」を最高裁に申し入れた。
現行では、裁判所の許可があれば開廷前の法廷内の様子を撮影することができる。民放連は、「新制度の趣旨が正しく国民に理解される必要がある」として、裁判員の選任手続きや法廷での審理を撮影・録画できる「全面可視化」を求めた。また、評議を終えた裁判員について、プライバシーに配慮しつつ記者会見などの形式で取材を実現させるべきだとした。
記者会見した民放連報道委員長の堀鉄蔵・名古屋テレビ社長によると、申入書を受け取った山崎敏充・最高裁事務総長は「これからも話し合っていきたい。申し入れの内容は拝読する」と答えたという。堀委員長は「一足飛びに実現するとは考えていないが、粘り強く裁判員裁判の情報開示を求めていきたい」と話した。