男性基準で賠償命令 「女性」の性同一障害者に戸籍上の性別は女性だが男性として暮らす30代の性同一性障害者の原告が、交通事故で後遺症を負ったとして事故の相手に損害賠償を求めた訴訟の判決で、岡山地裁倉敷支部が男性に適用される基準で算定した損害額を賠償するよう命じていたことが4日、分かった。 性同一性障害学会理事長の大島俊之九州国際大教授によると、判決は極めて珍しく「裁判所が戸籍を唯一無二の判断基準にしなかったことは大変良いことだ」と評価している。 安西二郎裁判官は判決理由で(1)既に名前を変えている(2)ホルモン治療を継続中-と指摘。「男性労働者平均賃金を基礎収入とするのが相当」と判断し、被告に約2550万円の賠償を命じた。 判決によると、千葉県に住む原告は2003年8月、倉敷市の国道で自転車で走行中に車にはねられ、高次脳機能障害などの後遺症を負った。 【共同通信】
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