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中国残留婦人:「帰国後も差別受けた」 畑山さん語る--横浜新町小 /高知

 ◇中国残留44年

 戦後、旧満州(現中国東北部)に44年間も取り残された中国残留婦人の畑山墨子さん(84)が28日、高知市横浜新町5の市立横浜新町小で6年生103人を前に体験を語った。

 畑山さんは旧小川村(現いの町)出身で、19歳の時に父と2人の弟とともに旧満州へ渡った。しかし、1年足らずで日本は敗戦。ソ連軍から逃げる途中、父と弟1人が死んだ。たどり着いた瀋陽では収容所に入れられ、病気と寒さでたくさんの日本人が死んでいくのを見た。後に結婚する中国人男性に助けられ、収容所を出たが、帰国にはそれから44年もの歳月が必要だった。

 畑山さんは「帰国しても『中国人』と呼ばれ差別を受けた。心の底から笑えることはなかった」と日本でのつらい経験を語った。「残留孤児や婦人はみんな同じような経験をしている。そのことを知ってもらいたい」と訴えた。

 同校の黒川真由さん(12)は「中国に残された人たちの体験した苦しみや戦争の悲惨さが伝わってきた」と話していた。【近藤諭】

毎日新聞 2009年1月29日 地方版

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