タクシー会社「三菱タクシー」(大阪府門真市)の乗務員が加入する「新三菱タクシー労働組合」(約650人、大阪市北区)の管理する口座から計約1500万円が使途不明になっていることが同労組への取材でわかった。発覚直後、会計担当の幹部2人が自殺したり失跡したりしていることなどから、同労組は2人が使い込んだ可能性があるとして、近く府警に業務上横領容疑で被害届を出す。
同労組によると、使途不明金があったのは慶弔費などに使う「共済会」と、交通違反の反則金を一部補填(ほてん)するための「交通共済会」の口座。ともに組合員が負担する会費と会社側の拠出金で運営されている。
今月26日、口座の残高がほとんどなくなっていることが発覚。同日、同労組の書記長の男性(55)が自宅で自殺しているのが発見され、財政部長の男性(46)が労組の事務所を出て行ったきり連絡が取れなくなった。約10年間、ほぼ2人で口座を管理していたといい、財政部長の机の中から「書記長と2人で使い込んだ。申し訳ない」という内容の書き置きが見つかったという。