■ 氷点・3 ■ 20禁。パパ世代、サクモ×イルカ父。最後にサクモは自殺しますので死にネタです。 注意書きをもう一度。以下の項目に当てはまる方は絶対読まないで下さい。 ●妊娠中の方 ●健康に不安のある方(闘病中の方) (管理人も病人ですが書いている本人は毒を出せますので案外大丈夫なものです) ●鬱病治療中の方(特に初期、回復期にある方) ●過去いじめを経験された方 ●過去掲示板で「ネットいじめ」を経験された方 (フラッシュバックが来ると思います。危険です) 「「「「「「「「・・・・!・・・・」」」」」」」」 はたけ家に代々仕える忍犬として、その眷属としてサクモの召喚に応じた8匹の 「へのへのもへじ」を背負った忍犬達、 パックン、 シバ、 ビスケ、 アキノ、 グルコ、 ウーヘイ、 ウルシ、 ブル、 の8匹は突如の召喚に戸惑い、かつ、主人のサクモの隣の縁側にクジラが座っているのを 見て更に戸惑い、全員目を丸くして絶句した。 無理もない。 忍犬達がクジラに会ったのは1年前の雪の国でのあの忌まわしい事件以来だ。 それでもにこやかに笑っている主人のサクモとその相棒のクジラにどんなに自分達が 取り返しのつかないことをしてしまったか、忍犬達500歳の犬生の中でも最悪の 事態を引き起こした自覚もあり、忍犬達は誰も皆一様に罪の意識に黙り込み、 ずらりとサクモとクジラの前に整列した後、黙って頭を垂れて謝罪する。 「あはは、何やってるんだ?お前ら?お前たちに頭を下げられる覚えは全然ないよ?」 「・・・・しかし、サクモ・・・・・わしらは・・・わしらの所為で・・・・・・」 笑って犬達を慰めるサクモに犬達のリーダーであるパックンがいつもの老成して皺だらけの 顔をますます皺だらけにして歪めて苦しげだ。 やっぱり、この犬達にすら辛いを思いをさせてしまった・・・・ そうすまなく思い始めたクジラも笑ってパックン達に笑いかける。 「俺も気にしてないよ。むしろお礼が言いたくてサクモに呼び出してもらったんだ。 ま、今や俺もお前たちと契約している身、俺でもできるけどまだまだ失敗する かもしれないし。パックン達は俺達の命の恩人だ。あの時は本当にありがとう・・・」 「・・・・クジラ殿・・・・・う、ゥゥゥ・・・・・」 そして忍犬達は一様に男泣き、ならぬ犬泣きを始める。 口惜しさとそれでも感謝を述べてくれるクジラの優しさに感動している涙だ。 「あははは。何泣いているんだ?誉れ高きはたけ家の眷属たる忍犬が?ところで 今日来てもらったのは勿論任務じゃない。しめ縄に休暇を貰ったからご覧のとおりの この高級温泉でうみのとしっぽり、ってわけだ。雪もあるし、料理も豪勢、 お前たちにも楽しんでもらおうと思って呼んだんだ」 「サクモ・・・・・じゃが、わしらは・・・・」 「いいんだ。楽しんでくれ。こんな機会はもう無いだろうし」 「サクモ・・・・ご主人・・・・」 暗にこれが最後かも、というニュアンスをサクモのセリフから感じ取って パックンはやっぱり涙ぐみ、それでも涙を前足で拭ってキリ!と前を向いてニッコリ 微笑んだ。 「そうか?それは有り難い。ではワシらも楽しませて頂く。あの卓の上の残った御馳走は 食べてよいのかの?シバあたりは喰い物よりまず雪遊びがしたいじゃろうが?」 「「「「「「「ワン!ワン!ワン!ワン!ワン!」」」」」」」 パックンの発言に空気を察した他の犬達も「わざと」御馳走と雪にはしゃいだフリを することに決めたらしく、さっそく土足で離れの座敷に上がり込んで御馳走を犬食いするもの、 露天風呂に飛び込むもの、庭の雪遊びに夢中になるもの、やっぱり何もせずに寝ている もの、と思い思いに楽しみ始める。 犬は喜び、庭駆け廻り♪ではないが、木の葉の里には滅多に雪など降らないので 演技やフリではなく犬ならばやはり雪は大好きであろう。 皆結構心から雪遊びに興じ、大騒ぎで楽しんでいるように見える。 だが、パックンとブルだけはいつものようにそんな犬達の騒ぎには混じらず、 旅館の離れの縁側で肩を抱き合って寄り添うサクモとクジラの傍に黙って座る。 そしてパックンがおそるおそる、サクモの胸の中にうっとりと頭をもたれかけせながら 犬達を眺めているクジラに口を開いた。 「クジラ殿・・・いや、もう立派なわしらの『ご主人様』の一人じゃが・・・・・ お願いがあるのじゃが・・・・」 「ん?何だい?パックン?」 「クジラ殿の膝に乗りたい・・・・頭を撫でてくれんかの?」 すっごく恥ずかしがりながらそうしどろもどろでお願いしてくるパックンもやっぱり犬だ。 大好きなご主人様、尊敬する主人の相棒のクジラに甘えたいのだ。 「あははは、勿論いいよ、さ、おいで」 笑ってクジラが了承すると、パックンは泣きそうな顔でそれでも盛大に尻尾を振って クジラの膝の上に飛び乗っていく。 その小さな可愛い頭をクジラは愛しげに何度も何度も撫でてやる。 パックンの頭を撫でるクジラの頭はサクモが愛しげに何度も何度も撫で、額に キスを落し続けている。 ブルはそんな二人と一匹を守るように縁側に座り、寝た振りをしている。 他の犬達はもう雪合戦に突入だ。 天気は快晴。 雪景色の庭はどこまでも美しい。 愛する人が居て、愛する犬達に囲まれ、この上なく至福な時間だけがゆっくりと流れていく。 「・・・・・・クジラ殿は本当に良い匂いがするの・・・・・犬としてほんに幸せじゃ・・・・ 花園に埋もれているみたいじゃ・・・・」 クジラの膝の上でパックンがうっとりと恍惚しきった声を出す。 それに苦笑しながらクジラはサクモと微笑み合い、口付けを交わす。 犬達の体温は温かく、恋人達は愛し合い、世界は美しく、平和だった。 *** 409 :名無しさん@ゴーゴーゴーゴー! : 6/18にに白牙タン黒海タン不倫発覚 (イヌホメペズの更新日は不明) > (木の葉忍者喚問日★未定) > > ●2008.7月ごろ喚問法廷開廷予定 ↓ 6/25 黒海タン宅へ白牙タン訪問 > 喚問法廷開廷前の打ち合わせ? ↓ 口裏合わせ依頼? ↓ 7/16 木の葉公式HPに喚問開廷日掲載 ↓ 7/18 証人喚問メンバー発表 (開廷早くて9月下旬) ↓ 7/31 白牙駄犬喚問催促 ↓ 8/2 忍犬から承諾を得る? ↓ 8/3 黒海が陰謀発言 8/5 >142にて黒海本人乙?ももだち降臨 8/7 黒海あぼーん ↓ 8/11 白牙、黒海に呼びかけ 410 :名無しさん@ゴーゴーゴーゴー! : 短期間に色々あったので>22を改変してまとめてみたにょ 1月半のランデブーだったにょあん 411 :名無しさん@ゴーゴーゴーゴー! : 前スレだと >喚問開廷 >でも8月から9月半ばかな >と>544の前でお返事してたにょ 6/18にに白牙タン黒海タン不倫発覚 (イヌホメペズの更新日は不明) > (木の葉忍者喚問日★未定) > > ●2008.7月ごろ喚問法廷開廷予定 ↓ 6/25 黒海タン宅へ白牙タン訪問 > 喚問法廷開廷前の打ち合わせ? ↓ 口裏合わせ依頼? ↓ 7/16 木の葉公式HPに喚問開廷日掲載 ↓ 7/18 証人喚問メンバー発表 (開廷早くて9月下旬) ↓ 7/31 白牙駄犬喚問催促 ↓ 8/2 忍犬から承諾を得る? ↓ 8/3 黒海が陰謀発言 8/5 >142にて黒海本人乙?ももだち降臨 8/7 黒海あぼーん ↓ 8/11 白牙、黒海に呼びかけ ↓ 以下略 ルアルヲチしてたけどこんな感じにょ 相当焦ってるのか連絡するのはやすぎにょノシノシノシ 412 :名無しさん@ゴーゴーゴーゴー! : >411 や、時系列はまつがってないにょ 手元にある黒海タンログの中身みながら作ったからにょ 忍犬のことは喚問前に書いてたにょ 「あああ、何だよ?これ?俺達より事件の経過を詳しくストーカーしているじゃないか? おまけに自分達に都合のいいように時系列も事実関係も勝手に歪めて書いているし! もう完全にサクモさんとクジラさんのストーカーだ! おまけに、言葉の癖から個人を特定できないようにする工夫なんだろうけど、この、 にょ、にょ、にょ、にょ、って語尾につくコレ何だよ? 気持ち悪いっ!!」 「・・・・落ち着けい、しめ縄。この記述は重要な証拠じゃ。ストーカー法が 適用できる、刑事事件にできる重要な記述じゃからの。この記述に沿った「いやがらせ メール」も同時に二人へ送られておるし、証拠としては完璧じゃ」 「でも気持ち悪いんですよっっ!!ああっ、ムシズが走るっ!」 その頃の火影屋敷地下、三代目猿飛火影と四代目波風ミナトはやはりコンピュータの 前に陣取り、暗殺任務よりも過酷なこの世でもっとも苦痛に満ちた「任務」に勤しんでいた。 人への「いじめ」、他人への誹謗中傷に満ちたログを読むという拷問以上の作業に。 (こんなものを楽しんで読める人間がいたらそれこそ気が狂っているに違いない) まともな人間なら誰でも目をそむけ、信じられぬ、と天を仰ぐか、気持ち悪い、と 吐き気をもよおさずにはいられない「ネットいじめ」の記述をそれでも正気を保ちつつ淡々と辿っていく 二人の火影はやっぱり火影だった。 二人ともに山ほどの修羅場も危ない橋も渡りまくった筋金入りの忍者だ。 肝の座り具合が違う。 「・・・・それにしても、じゃ。何故サクモの、はたけ家の代々の眷属である忍犬達の 『契約条件』をこの里の他の誰かが知っていたのか?が問題じゃ」 「そんなの決まってるじゃないですか?三代目!ダンゾウ辺りがスズカに入れ知恵したに 違いありませんよ!あいつは暗部を元統括してましたからね!命令権を全部三代目に 奪われて恨んでいたんですよ!子飼いの『根』も廃絶されてしまったし!」 「そうじゃろうの・・・奴の入れ知恵じゃろ。暗部レベルでないと知り得ない情報 だからの。・・・じゃが、ダンゾウが入れ知恵したという証拠は無い。ここはスズカ 一人をまずは確保することじゃ。奴を逮捕してしまえば事実関係はおのずと判明するじゃろ・・」 「そうですが悔しいです!」 「あのサクモの犬達にも可哀想なことをしたの・・・・・・生涯罪の意識から逃れられぬ じゃろうて・・・・・・・」 「犬達の責任じゃないです!あの犬達はサクモさんとクジラさんの命を救ってくれたん ですよ!」 「そうじゃ。偉大で勇敢な犬達じゃ。じゃが、同時に二人の秘密の仲を発覚させてしまう 役割も担ってしもうた・・・・・・・なんという因果じゃ・・・・・・犬達にして みれば耐えきれんじゃろう。いっそ死んで詫びたいとまで思い詰めておらねばいよいが・・」 「犬まで死ぬんですか?!冗談じゃない!その前に俺が何とかしてみせます!」 「そうじゃ、文字通り犬死させてはならん。作業を続けよ!しめ縄」 「承知!」 そしてしめ縄、こと波風ミナトはギリリ!と木の葉の額当てをしっかりとその黄金の豊かな 髪がなびく頭に締め直し、モニターを睨みつける。 そこにはやはり、上忍スズカによる二人への誹謗中傷文が続いている。 名無しさん@ゴーゴーゴーゴー! : いつか来る白牙タンと黒海タンの破局が楽しみすぎてnrnrするにょ なんと上忍のスズカはこの「木の葉裏サイト:忍者ネットいじめサイト」を定点観測所 として二人の言動を逐一ストーカーし、そこから匿名で誹謗中傷メール、および 二人の友人や任務先関係者にまで中傷文を送りつけ、二人を孤立させ、とうとう 木の葉忍者内規違反容疑で喚問まで正規に開廷させ、二人を合法的に葬る陰謀、 否犯罪をこのサイト内で取り巻きと共に企て、暗躍していたのである。 *** 「わし等忍犬達の所為で・・・・いいや、わしの所為でご主人様達をこんな目に遭わせて しもうた・・・・・犬は嘘はつけんからの、正直に何もかも証言するしか無かった。 死んで詫びることができるならいつでも死ねと命じて欲しい」 「ははは、何を馬鹿なことを言ってるんだ?パックン?まだ250歳だろう? あと250年、たっぷり生きて天寿を全うしないでどうする?それにカカシはどうなる? 一人前になってお前達を俺から引き継ぐことを目標に今も頑張っているんだぞ、あの子は?」 「・・・・・ああ・・・・カカシ、・・・わしの可愛いカカシ・・・」 中忍として既に独立しているとはいえ、サクモの息子、カカシはまだ10歳。 天才忍者、次の四代目火影に決まっている波風ミナトの「部下」として就任することも 決まっており、スリーマンセルのメンバーの他の二人がこの春アカデミーを 卒業するのを待って本格的に忍者として正規の戦闘にも参加する予定である。 だが、パックンにしてみればカカシはまだまだ目に入れても痛くない自分の孫のような ものだ。 結婚の遅かったサクモにカカシという息子がようやく生まれた時はパックンは長生きは するものだ、とばかりに心から喜んだ。 パックンはサクモが生まれた時もはたけの一族の一番側で喜んだし、サクモの父が生まれた時も喜んだし、サクモの父の 父が生まれた時も同じように喜んだ。 そしてその歴代の主人達が死んでいった時も又、一番側で涙にくれた。 250年のパックンの犬の一生はそんなはたけの忍者たちとの出会いと別れの繰り返しだった。 何故ならパックンは「はたけ」の一族の忍者としか代々契約を交わさないからだ。 自分たち犬のために死んでその肉を与えてくれた大恩のある250年前のはたけ家の始祖の 忍者との約束で、今後忍犬としての寿命が尽きるまでの500年、ずっとはたけの忍者に 仕える契約を交わし、その約束は永遠である。 何よりパックン達ははたけの一族の男たちを愛していたのだ。 忍者として人も羨むような突出した戦闘力を持つくせに、心優しく、不器用で、繊細で、それ故 何かとソンをする世渡り下手な代々のパックンの主人達をパックンは心から愛した。 だが、しっかりと今も全員顔を覚えているサクモそっくりの顔の主人達も今はもう 何処にもいない。 忍者として誉れ高き名誉ある死を迎えた者もいれば、惨めに敵に惨殺された者もいる。 だが、今回のサクモの件はあんまりじゃ、人間はやっぱり犬以下じゃ!と長い経験を 持っているパックンすらも絶望してしまいそうになる。 歴代の主人の中で「いじめ」で自殺にまで追い込まれるほど酷い目にあった者はいない。 なのに今の主人は、サクモは相棒のクジラとともにいざとなればとっくにその手段を とる覚悟を決めている! 「はやまるな!たのむ!わしのためにも泥水をすすってでも生きてくれい!」 と叫びそうになるが、パックンはかろうじてクジラの膝の上で嗚咽を堪えて目を閉じる。 最近は「ネットいじめ」で自殺してしまう子ども達までいるというが、その子には親もいれば、 その子の誕生を心待ちに待ちわび、目の中に入れても痛くないほど可愛がったろう、それぞれの 祖父や祖母も絶対居たと思うとパックンは本当に泣きそうになる。 歳老いたわが身が生き残り、しかもいじめ自殺などで孫に先立たれるなど老いた身には耐えきれないだろう。 パックンにはそんな老人たちの気持ちがよくわかる。 「・・・・カカシは大丈夫か?元気じゃろうかの?」 「うん・・・・・大丈夫だろ。丁度中忍として義務の長期のボランティア活動で別里の老人ホーム に派遣されている。あの子はお爺ちゃんお婆ちゃんというものを知らないから結構楽しみに していたみたいだ。今もきっと喜んで働いているだろ」 「クジラ殿のイルカちゃんは・・・?」 「うん、俺の方も大丈夫。サンゴがイルカを連れて実家に戻ってる。妻のサンゴの ご両親は二人ともご健在だからイルカが来て喜んでいるみたいだ。俺の事情についても 何もおっしゃらずにいてくれているらしい・・・・・」 「そうか、それはよかった・・・・」 パックンは一応頷くが、クジラの妻、うみのサンゴは昔からサクモとクジラの仲に理解があり、 二人が愛し合っていることを知った上でクジラと結婚してイルカを産んだからまだいいが、 サクモの妻、ミノリはそうはいかなかった。 サクモとクジラの仲が発覚した途端、パニックになり、夫のサクモを口汚く罵り、クジラを ドロボウ猫呼ばわりし、掲示板の誹謗中傷者達を更に喜ばせた。 そのままノイローゼを病んだミノリは一時入院する事態まで悪化し、その後、サクモに 三行半を突きつけた。 サクモはミノリの離婚の申し出を黙って受け、二人は別れた。 夏のことである。 ミノリの気持ちもわかる。 いくら夫の命がかかっている、サクモを助けるためとはいえ、自分の夫が他の男を 抱いたなど許せなったのだろう。 しかし、それしか方法は無かった。 雪の中、孤立無援となったチャクラ切れ寸前のサクモの忍犬のパックンを呼び出すためには クジラがサクモの「親族」になる必要がどうしてもあったのだ。 パックン達忍犬は主人の「妻」「恋人」「子ども」には主人と同等に仕える義務をもっている。 だから、クジラはサクモの命を助けるため、サクモと寝て、パックン達を呼び出したのだ。 だが、その事実が前前からサクモを怨んでいた上忍のスズカにバレた! スズカはもう嬉々として毎日毎日サクモとクジラを不倫だ!気持ち悪い!忍者として最低! 木の葉の恥知らず!と吹聴して回ったのだ! 「・・・・・・・・・・・わしは湖でも見物してくるわい・・・」 「ん?そうか?」 気付くと他の犬達も雪遊びに飽き、湖の方に移動してしまったようだ。 犬の足跡でめちゃめちゃにされていたが旅館の庭先はしん、と静かで、誰もいない。 「・・・・ブル・・・・おぬしも来い」 「?・・・・・・・おお」 隣で堂々と寝ていたブルも、最初は「俺もか?」という顔をしていたが、やがてすぐに 察するとのっそりと起きだし、二匹は庭を出て湖に行ってしまった。 「ふふふ・・・・流石俺の忍犬、優秀だな?気をきかせてくれたようだ」 「気?気をきかせたって・・・おま・・・・(ぷしゅうう〜〜〜〜!)」 「何赤くなってんだ?ようやく二人きりなれたな・・・うみの。ふふふ・・・・さあ、 楽しいことを始めようか・・・・ふふふ・・・・」 「ちょ!ちょっと待て!はたけ!ま、まだ腰が・・・!まだ日も高いのに!」 「ええい!抵抗するな!縛るぞ?!」 「2日目からそんな偏ったプレイに走るなあああ!」 「じゃあ、大人しく抱かれろ。お約束の縁側着物プレイだ。ああ、萌えるなあ」 「ぎゃああ!言ってる傍から押し倒すな!頭ぶつけたろ!痛い!あっ!」 しかし、クジラの両手を片手一本でラクラク拘束しながら、サクモの右手が浴衣の 薄い布越しにクジラの前を触って煽りたててくるから、サクモの手管がすっかり染み込んで しまったクジラの腰がすぐに快楽を訴えて跳ねてしまう。 そのままサクモの白い手はすぐにスルリとクジラの下着の下に侵入し、 ネチネチとクジラの性器を直接指と指の腹で亀頭を嬲り、掌で上下に単純に強く扱いた だけでもう抵抗できなくなっているクジラの官能に震え、充血している先端にちゅうと キスを一つ落とすと、クジラの帯をくるくると時代劇のように楽しそうに解き始めた。 「あっ!」 あっという間に帯を外され、前を肌蹴られて赤くなる可愛い生娘みたいなクジラの体に 乗りあげ、サクモは楽しそうに今日もクジラを思う存分好きにし始める。 クジラの厚めの唇に吸いつき、 たっぷりと舌ごとからめ捕り、 唾液ごと吸い上げ、 その敏感すぎる上歯茎の裏側を下でたっぷりと擽り、 激し過ぎる口付けにクジラがギブアップしたと思うと、 次に、耳、耳たぶ、耳の裏、首筋、首の根元、健康骨、胸、両の乳首へと前戯をどんどん 激しいものに加速させながら、下へ下へとクジラを追い詰めていく。 「・・・あ・・・ああ・・・・はたけ・・・はたけ・・・!」 嬉しいけれど、快楽が強すぎて、サクモに力一杯肌を吸われると痛みすら感じて、 サクモのスピードについていけなくなるのが怖くてクジラは必死にその名を呼びながら 銀の髪に自分の指を埋めて喘ぎ続ける。 「違うだろう?・・・サクモ、だ。サクモって呼べよ?・・しめ縄が言うにはお前、 イク時はいっつも俺の名前を呼んでいたっていうじゃないか?」 「ば、ばかっ!しめ縄の野郎・・・そんなことまで・・・!」 「別にしめ縄に聞かなくても知ってたさ。お前のイク瞬間は、いつだって俺のものだったって。 誰に抱かれていても、しめ縄に抱かれていても、お前を抱いていたのは俺だったってことは・・・」 「サク・・・・・・ああ・・・・・」 「愛している、クジラ。・・・・・お前だけは俺の命をかけても守る。お前だけは もう誰にも傷つけたりさせたりしない。お前の大事な家族、ミノリさんもイルカちゃんも 俺が守る。俺の命にかけても守る。愛している・・・・愛している」 「サクモ・・・・サクモ・・・・サクモ!あ、ああああ!あああ!」 抱かれながら激しく号泣し出すクジラの足を肩に持ち上げて広げさせ、 クジラの中心にサクモが静かに、それでいて圧倒的なオスの力で、クジラを引き裂いていった。 「・・・・ぁ!・・・・ア!・・・・ああっ!」 波のように寄せては返す、内部からのサクモの熱が快楽に変化し、じわりと背骨を伝って 脳味噌のてっぺんまで這い上がっては消える快楽に、クジラは何度も何度も頭を左右に 降って喘いでヨガリ、艶声を上げて更にサクモも燃えた立たせ、悦ばせてしまう。 グッチュグッチュと繋がって激しく水音をたてている互いの性器はすぐに限界まで 勃起し、爆発寸前の頂点にずっと留まったまま、だが二人は射精を急がない。 もっと欲しかったからだ。 互いが欲しかったからだ。 だからずっと頂点を極めたまま、イキっぱなしのまま、ただただ互いの肉の齎す快楽だけを 貪り、溺れた。 何ももう考えたくない。 互いを愛しているというそれだけしか覚えていたくない。 里のことも、任務のことも、互いの残していた家族のことも考えたくない。 サクモ、サクモ、サクモ、サクモ、 欲しいのはお前だけ、 もっと強く抱いてくれ!もっと強く突いてくれ!もっとメチャメチャにしてくれ!俺を壊して くれ! そんなクジラのリクエストに応じてサクモの腰の動きがクジラのそれを砕かんばかりの それに豹変する。 「ーーーーーーっ!・・・ああっ!」 とその一気に増した快楽に仰け反って耐えきれず後を犯されながらサクモの指を鈴口に一本 沈められただけで、ビクン!ビクン!と二度射精していた。 いっそこのまま殺してほしい、 このまま死ねたらどんなに幸福か、 サクモに抱かれ、イクたびにそう心から思うのに、淫乱で欲張りな自分はもう次が欲しくて サクモのものを深く銜え込んだまま腰を振る。 そして結局何度も何度も交わって、その度に死ぬタイミングを失ってしまうのだ。 *次は雪の国での「サクモ任務失敗事件」詳細に飛ぶ予定です。 ■その4へつづく ■サイトトップに戻る 2009.1.28 |