桜井淳所長から東大大学院総合文化研究科のR先生への手紙 -理工学・科学史・哲学・神学の研究室-
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私は、これまで、日本でも代表的な大学(東大)や研究機関(原研)の研究室に籍を置くか、あるいは、社会科学・科学史・哲学・神学(本欄バックナンバー参照)の研究室に必要に応じて立ち入ることがありましたが、その大部分は、理学の研究室か工学の研究室であって、社会科学、科学史、哲学、神学の研究室に出入りするようになったのは、還暦近くになってからであり(米国まで含めるともう10年早くなります)、社会科学の研究室の雰囲気は、理学や工学の研究室の雰囲気とは、大きく異なり、その原因は、部屋の配置と書籍の配置・整理法・大きさ・デザイン色彩にあることに気付き、社会科学、科学史、哲学、神学の中で、特に、これまで経験したことのない雰囲気は、東大の神学の研究室であり、大変重いものを感じ(多分に、研究者のセンスもあるでしょうが、書籍の大きさやデザイン色彩も大きな要因なように思えました)、身の引き締まる思いでしたが、その分野の原著論文等に目をとおして感じることは、問題提起や先行研究や結論の記載に特有の表現法を用いており、これまでの社会科学の研究にない不思議な重さを感じたものです。
桜井淳