さて、今回朝鮮日報10月6日付けにおいて、
「明成皇后、日本からの賄賂を拒否した」との報道がなされた。
総督府では報道当日に当該史料全文を入手。
総督府内において配付し、読解。
結論
毎度ながらの曲解。
【当該文書】
これが、報道されたページになる。
さて、報道とこの原文について比較を行ってみよう。
尚、原文の記述は、なるべく漢字仮名平仮名交じりの原文ママ書き出している。
報 道 |
原 文 |
三浦から聞いた内容を伝え |
又三浦子より承リ候ヘば(1行目) |
朴泳孝から聞いた話だ。 |
朴泳孝の直(キ)話ニ(2行目) |
早めに |
曾テ(2行目) |
朝鮮 |
其御地(3行目) |
で |
ナル(3行目) |
井上公使 |
老臺(3行目) |
と秘密相談したが |
より朴ニ御内話アリテ(3〜4行目) |
朝鮮政府に提供する貸与金300万円のうち、 一部は閔妃に渡す予定だという。 |
三百万円之内若干ハ王妃江配附する予 定を御示し被成候ニ付(4〜6行目) |
ある日、それを王妃に話したら |
或ル日朴ヨリ王妃ニ其事ヲ内話セシノ処(6〜8行目) |
王妃は手を振り切って 『受け取らない。恐ろしい、恐ろしい』 と拒んだ |
王妃ハ手を振リ 貰ふはナイ[ナイ]コハイ事[コハイ事] と被申候ニより(8〜10行目) |
− |
朴ハ意外ニテ彼レヲ喜ハセんと思ひし ニ反せしなりと申居候由(10〜12行目) |
さて、この「其御地ナル老臺(老台)」がポイントである。
記事中では、すっかり井上の事を指しているようだが、これ自体が井上宛の手紙であることを忘れて居るのではないだろうか。
借款300万の使い道を左右でき、閔妃に嫌われている、朝鮮に住む老台。
大院君しかいませんが、何か?
ゲラゲラゲラゲラ