2009.01.20
2009年 極真空手の行方を考える(改訂新版) #comment開放
大山倍達が逝った1994年、自らの師匠や父親・夫の亡骸にまるで砂をかけるように始まった極真会館の分裂騒動。高木薫を中心に手塚が参謀格となって旗揚げした遺族派、そして三瓶啓二が首謀者となり緑健児が煽動役を務め、もうひとつの<反松井派>の首領・西田幸夫が呼応する事で、用意周到に行われた松井館長解任事件…。
あれから既に15年という歳月が過ぎました。この間、松井の極真会館に対抗するように、新極真会、極真連合会、極真館、その他幾つもの中小団体が生まれました。しかし、昨今の<格技不況>と相まって、極真系団体も再び整理・統合の動きが出てきたように思われます。
勿論、それは極真系団体が大山倍達の生前の状態にまとまるという意味ではありません。残念ながら、そんな事態は永遠にこないでしょう。つまり、乱立する極真系団体が潰れ、または他団体に吸収されていくという意味です。
(極真の父・大山倍達)
大山倍達の正統な後継者・松井章圭率いる極真会館は常に国内だけで6万名を下らない会員数を誇ります。
ちなみに以前、私は格技研究家である宮田玲欧氏と共に、大山の生前(1990年前後)における<極真空手人口>(会費を払い定期的に道場に通っている会員数)を調査した事があります。結果を言うならば意外に少なく、15万名弱という数字が出てきました。松井章圭は館長就任直後、「活動している会員は10万人を超える程度」と語っていますので、決して的外れな数字ではないと思います。
生前、大山倍達は「極真空手人口は国内で百万、海外を含めて1千万」と豪語していました。しかし、これもまた、あながち法螺ではない事も判明しました。大山の語った数字は、過去の極真会館入門者の累計として理解すればよいのです。
極真会館ほど会員の出入りが激しい格技スポーツはないでしょう。特に1970年代後半から1980年前後、1日に100名が入門したとするならば、その日に10名が辞め、3日後には30名、1カ月後には最初の100名のうち90名が退会するというのが日常でした。経営的には極めて効率がよかったと言えますが、そんな具合に「極真会館は入門者のうち1年持つのは1%」という言葉が一般化していきました。この数値は、昔よりは随分稽古が楽になった…と言われる現在でもあまり変化はないようです。
ですから、1964年以降の極真会館累計入門者の数が軽く1千万名を超えているのはほぼ間違いありません。大山の生前、総本部事務局には5cm近い厚さの会員名簿が20冊以上並んでいたものです。
閑話休題。
いずれにせよ、現・極真系空手人口の過半数が<本家>である極真会館に集まっているのは会員カード登録者数からも明らかです。
一方、新極真会の存在感が急減に薄くなりつつある事は否めないでしょう。極真会館の<対抗団体>としての存在力がなくなったという事が最大の理由と考えられます。この15年間で多くの実力者が組織を離れていきました。
独立からほどなく、三瓶と並びリーダー格だった西田幸夫が組織を離脱しました。この事実が大きな衝撃を組織に与えた事は想像に難くありません。そして西田を追うように、続々と古参も若手も関係なく多くの支部長が組織を見限っていきました。彼らは、その殆どの理由が三瓶の独裁と、三瓶が起こした破廉恥なスキャンダルにあると語っています。現在の会員数も公称2万名とはいいながら、実質的には1万名前後と予想されます。
新極真会の最大の弱点は、自らの空手を<極真空手>と呼称してはいけないという法的な縛りを受けている点です。2002年当時、松井との商標権を巡る裁判に敗訴した新極真会は、松井との和解案のひとつ、「今後、極真空手とは名乗らず、新極真空手と名乗る事」という条件を受け入れました。
それでも最近まで、そんな事実さえ知らされない支部長が多く、単なる無知さ故に<極真空手>の看板を出し、何の疑問も抱かずに<極真空手>を名乗ってきた道場も少なくありませんでした。しかし、今後はそういう訳にはいかない事態になるでしょう。法を盾にした極真会館の締め付けが強くなると予想されるからです。新極真会が<新極真空手>を名乗る法的義務を負っている事を忘れてはなりません。
2007年の世界選手権では極真会館に見劣りしない盛況さを見せ付けた新極真会ですが、その運営の実態は酷いものでした。全国の少年部の保護者に対し、<入場料無料・弁当付き>というサービスを条件に観戦を半強制的に要請するという、なりふり構わない動員計画は関係者から大きな顰蹙を買ったものです。
大会後にも、一般会員やファンが知らない大騒動がありました。これも中心人物は三瓶でした。国内の幹部支部長たちには内密に、三瓶は海外支部長たちとコンタクトを図り、当時空席状態にあった(便宜上、緑が兼任となっていた)、IKO会長つまり新極真会世界組織のトップの座を狙っていたことが事前に判明したのです。
IKO会長を選任する選挙は世界選手権後の世界支部長会議に行われる予定でした。当然、会議は大混乱に陥りました。しかし三瓶は「2人の日本人支部長から強い要請を受けたから仕方なく従った」とシラを切り通しました。結局、実力者の三瓶の首に<鈴>を付けられる者は誰もいず、三瓶は不問扱いになりました。
可哀想なのは三瓶から名指しされた2人の日本人支部長です。如何なる経緯があったかはともかく、彼らが<推薦人>に名前を連ねていたのは事実でした。三瓶を責められない国内支部長たちの不満が彼らに集中したのは言うまでもありません。結局、心労が祟り某支部長は命を落とす事になります。
新極真会の元幹部支部長・柳渡聖人は断言しました。
「新極真会がクリーンなイメージを持って松井に対抗していく為には緑健児を代表として全面に出し続けるしかない」
館長公選制と民主合議制を大義名分に松井章圭を解任し、自らの理想を掲げて発足したはずの新極真会(元・支部長協議会派)の実体がこれです。
「公選制を取るならばいつまでも緑を代表にはしておけないのでは?」
そんな私の質問に、柳渡は平然と答えました。
「政治の世界にもあるじゃないか。談合とか密室での話し合いも時には必要悪になるのよ」
新極真会の解体または滅亡はそう遠くないでしょう。
あれから既に15年という歳月が過ぎました。この間、松井の極真会館に対抗するように、新極真会、極真連合会、極真館、その他幾つもの中小団体が生まれました。しかし、昨今の<格技不況>と相まって、極真系団体も再び整理・統合の動きが出てきたように思われます。
勿論、それは極真系団体が大山倍達の生前の状態にまとまるという意味ではありません。残念ながら、そんな事態は永遠にこないでしょう。つまり、乱立する極真系団体が潰れ、または他団体に吸収されていくという意味です。
(極真の父・大山倍達)
大山倍達の正統な後継者・松井章圭率いる極真会館は常に国内だけで6万名を下らない会員数を誇ります。
ちなみに以前、私は格技研究家である宮田玲欧氏と共に、大山の生前(1990年前後)における<極真空手人口>(会費を払い定期的に道場に通っている会員数)を調査した事があります。結果を言うならば意外に少なく、15万名弱という数字が出てきました。松井章圭は館長就任直後、「活動している会員は10万人を超える程度」と語っていますので、決して的外れな数字ではないと思います。
生前、大山倍達は「極真空手人口は国内で百万、海外を含めて1千万」と豪語していました。しかし、これもまた、あながち法螺ではない事も判明しました。大山の語った数字は、過去の極真会館入門者の累計として理解すればよいのです。
極真会館ほど会員の出入りが激しい格技スポーツはないでしょう。特に1970年代後半から1980年前後、1日に100名が入門したとするならば、その日に10名が辞め、3日後には30名、1カ月後には最初の100名のうち90名が退会するというのが日常でした。経営的には極めて効率がよかったと言えますが、そんな具合に「極真会館は入門者のうち1年持つのは1%」という言葉が一般化していきました。この数値は、昔よりは随分稽古が楽になった…と言われる現在でもあまり変化はないようです。
ですから、1964年以降の極真会館累計入門者の数が軽く1千万名を超えているのはほぼ間違いありません。大山の生前、総本部事務局には5cm近い厚さの会員名簿が20冊以上並んでいたものです。
閑話休題。
いずれにせよ、現・極真系空手人口の過半数が<本家>である極真会館に集まっているのは会員カード登録者数からも明らかです。
一方、新極真会の存在感が急減に薄くなりつつある事は否めないでしょう。極真会館の<対抗団体>としての存在力がなくなったという事が最大の理由と考えられます。この15年間で多くの実力者が組織を離れていきました。
独立からほどなく、三瓶と並びリーダー格だった西田幸夫が組織を離脱しました。この事実が大きな衝撃を組織に与えた事は想像に難くありません。そして西田を追うように、続々と古参も若手も関係なく多くの支部長が組織を見限っていきました。彼らは、その殆どの理由が三瓶の独裁と、三瓶が起こした破廉恥なスキャンダルにあると語っています。現在の会員数も公称2万名とはいいながら、実質的には1万名前後と予想されます。
新極真会の最大の弱点は、自らの空手を<極真空手>と呼称してはいけないという法的な縛りを受けている点です。2002年当時、松井との商標権を巡る裁判に敗訴した新極真会は、松井との和解案のひとつ、「今後、極真空手とは名乗らず、新極真空手と名乗る事」という条件を受け入れました。
それでも最近まで、そんな事実さえ知らされない支部長が多く、単なる無知さ故に<極真空手>の看板を出し、何の疑問も抱かずに<極真空手>を名乗ってきた道場も少なくありませんでした。しかし、今後はそういう訳にはいかない事態になるでしょう。法を盾にした極真会館の締め付けが強くなると予想されるからです。新極真会が<新極真空手>を名乗る法的義務を負っている事を忘れてはなりません。
2007年の世界選手権では極真会館に見劣りしない盛況さを見せ付けた新極真会ですが、その運営の実態は酷いものでした。全国の少年部の保護者に対し、<入場料無料・弁当付き>というサービスを条件に観戦を半強制的に要請するという、なりふり構わない動員計画は関係者から大きな顰蹙を買ったものです。
大会後にも、一般会員やファンが知らない大騒動がありました。これも中心人物は三瓶でした。国内の幹部支部長たちには内密に、三瓶は海外支部長たちとコンタクトを図り、当時空席状態にあった(便宜上、緑が兼任となっていた)、IKO会長つまり新極真会世界組織のトップの座を狙っていたことが事前に判明したのです。
IKO会長を選任する選挙は世界選手権後の世界支部長会議に行われる予定でした。当然、会議は大混乱に陥りました。しかし三瓶は「2人の日本人支部長から強い要請を受けたから仕方なく従った」とシラを切り通しました。結局、実力者の三瓶の首に<鈴>を付けられる者は誰もいず、三瓶は不問扱いになりました。
可哀想なのは三瓶から名指しされた2人の日本人支部長です。如何なる経緯があったかはともかく、彼らが<推薦人>に名前を連ねていたのは事実でした。三瓶を責められない国内支部長たちの不満が彼らに集中したのは言うまでもありません。結局、心労が祟り某支部長は命を落とす事になります。
新極真会の元幹部支部長・柳渡聖人は断言しました。
「新極真会がクリーンなイメージを持って松井に対抗していく為には緑健児を代表として全面に出し続けるしかない」
館長公選制と民主合議制を大義名分に松井章圭を解任し、自らの理想を掲げて発足したはずの新極真会(元・支部長協議会派)の実体がこれです。
「公選制を取るならばいつまでも緑を代表にはしておけないのでは?」
そんな私の質問に、柳渡は平然と答えました。
「政治の世界にもあるじゃないか。談合とか密室での話し合いも時には必要悪になるのよ」
新極真会の解体または滅亡はそう遠くないでしょう。
極真連合会については、そもそも語るべき言葉もありません。
松井章圭を相手にした各裁判を有利に運ぶ目的のみで、主に新極真会を離脱した<反松井>を掲げる独立系道場が便宜的に結束したのが極真連合会の実体です。松井との裁判闘争も一段落した今、極真連合会自身の存在意義もなくなりつつあります。唯一、「極真会館」を名乗る為だけに、また再発するかもしれない松井との裁判沙汰に向けてのみ、極真連合会という幽霊団体があるに過ぎないのです。
もっとも田畑、七戸たち若手が極真連合会を実のある団体にしようと努力していることは認めなくてはならないでしょう。彼らが純粋に活動しているのは十分に理解できます。しかし、如何せん烏合の衆の集まりに過ぎない組織です。若手支部長が努力しても長谷川、大石といった一癖も二癖もある古参支部長が文句を言えば簡単に引っくり返るし、彼らの独断専行を誰も止められない現実…もはや組織の体を為していません。
それ故、桑島や増田が離れ、最近では手塚、安斎といった旧遺族派も離脱しました。極真連合会の将来云々については、語るのもあまりに馬鹿馬鹿しい限りです。
ついでながら極真連合会を離脱した各道場も生き残るのは相当困難に思えます。かつて城西支部の中心的存在だった三和道場、増田道場が好例です。会員の激減に、経営自体が成り立たない苦境に追い込まれている道場は決して少なくありません。
極真連合会、及びそこから独立した道場の消滅は必至といえるでしょう。
以上のような、極真空手界の混乱のなかで、一際異彩を放っているのが極真館です。極真館は館長である盧山初雄の「極真空手の原点回帰」をスローガンに、次々と新しい試みに挑戦しています。
顔面殴打や肘打ち、一瞬の掴みや掛けを認めた「真剣勝負試合」は「最強の極真空手」の復権の砦として、極真関係者、極真空手ファンから多大な反響を呼んでいます。2008年からは「真剣勝負試合」が行われる全日本ウェイト制選手権は東京代々木体育館に舞台を移すことになりました。
新防具の開発、無差別試合におけるルールの見直し、更には棒術の実戦試合まで、極真館はあらゆることに挑戦し試行錯誤しています。常に「武道性」「実戦性」を見据えた極真館の方向性は、それが明確であるが故に多くの共感者を集めています。もっとも、そんな斬新な志向性に戸惑う関係者もまた存在することも事実です。極真館はそれ故、組織内部に<爆弾>を抱えているともいえるでしょう。
それでも、発足当時は7千名に過ぎなかった会員が、友好団体も含めれば現在1万5千名に迫る勢いを見せています。盧山初雄はいいます。
「数の問題ではない。極真空手を名乗る団体のなかで、どこが最も大山総裁が提唱した武道空手を、最強の空手を追求しているのか? 存在感の問題です」
少なくとも極真系団体のなかで「最強の極真空手」といえば極真館である…そんな言葉が当たり前になる日は遠くないでしょう。
(生涯武道家として[最強の極真]復活に賭ける盧山初雄)
盧山初雄率いる極真館の台頭が新極真会に致命的な打撃を与えたのは否定できない事実です。極真館は今後も極真会館と対照的な特色を打ち出していくに違いありません。
前述したように、「真剣勝負試合」など、画期的な試みには常に賛否両論がついて回ります。しかし、新極真会独特の<相撲空手>に代表される後退現象とは違い、極真館の試行錯誤が進化の一過程であることは疑いのない事実です。
こうして現在、極真会館の対抗勢力は極真館が新極真会に取って変わったという声が圧倒的多数を占めるまでになりました。
勿論、トップ団体である極真会館も松井章圭の指揮のもと、試合ルールについても今後、意外な新機軸を打ち出していくと思われます。ここでは書けませんが、松井が再び極真空手に<革命>を起こす…とだけ記しておきます。
「停滞は後退なり」
松井の座右の銘です。これからの極真系団体は、<攻め>の極真会館と、やはり<攻め>の極真館の、攻め同士の2団体による競い合いになると私は予想しています。
(極真会館館長・松井章圭と。個人的には[悪友][兄弟]的存在)
ついでながら、以上に記してきた極真会館の分裂に伴う各極真系団体の動向などに関する詳細については、私と塚本ヨシコ共著による「大山倍達の遺言」で明らかになるとだけいっておきます。請うご期待を!
(了)
松井章圭を相手にした各裁判を有利に運ぶ目的のみで、主に新極真会を離脱した<反松井>を掲げる独立系道場が便宜的に結束したのが極真連合会の実体です。松井との裁判闘争も一段落した今、極真連合会自身の存在意義もなくなりつつあります。唯一、「極真会館」を名乗る為だけに、また再発するかもしれない松井との裁判沙汰に向けてのみ、極真連合会という幽霊団体があるに過ぎないのです。
もっとも田畑、七戸たち若手が極真連合会を実のある団体にしようと努力していることは認めなくてはならないでしょう。彼らが純粋に活動しているのは十分に理解できます。しかし、如何せん烏合の衆の集まりに過ぎない組織です。若手支部長が努力しても長谷川、大石といった一癖も二癖もある古参支部長が文句を言えば簡単に引っくり返るし、彼らの独断専行を誰も止められない現実…もはや組織の体を為していません。
それ故、桑島や増田が離れ、最近では手塚、安斎といった旧遺族派も離脱しました。極真連合会の将来云々については、語るのもあまりに馬鹿馬鹿しい限りです。
ついでながら極真連合会を離脱した各道場も生き残るのは相当困難に思えます。かつて城西支部の中心的存在だった三和道場、増田道場が好例です。会員の激減に、経営自体が成り立たない苦境に追い込まれている道場は決して少なくありません。
極真連合会、及びそこから独立した道場の消滅は必至といえるでしょう。
以上のような、極真空手界の混乱のなかで、一際異彩を放っているのが極真館です。極真館は館長である盧山初雄の「極真空手の原点回帰」をスローガンに、次々と新しい試みに挑戦しています。
顔面殴打や肘打ち、一瞬の掴みや掛けを認めた「真剣勝負試合」は「最強の極真空手」の復権の砦として、極真関係者、極真空手ファンから多大な反響を呼んでいます。2008年からは「真剣勝負試合」が行われる全日本ウェイト制選手権は東京代々木体育館に舞台を移すことになりました。
新防具の開発、無差別試合におけるルールの見直し、更には棒術の実戦試合まで、極真館はあらゆることに挑戦し試行錯誤しています。常に「武道性」「実戦性」を見据えた極真館の方向性は、それが明確であるが故に多くの共感者を集めています。もっとも、そんな斬新な志向性に戸惑う関係者もまた存在することも事実です。極真館はそれ故、組織内部に<爆弾>を抱えているともいえるでしょう。
それでも、発足当時は7千名に過ぎなかった会員が、友好団体も含めれば現在1万5千名に迫る勢いを見せています。盧山初雄はいいます。
「数の問題ではない。極真空手を名乗る団体のなかで、どこが最も大山総裁が提唱した武道空手を、最強の空手を追求しているのか? 存在感の問題です」
少なくとも極真系団体のなかで「最強の極真空手」といえば極真館である…そんな言葉が当たり前になる日は遠くないでしょう。
(生涯武道家として[最強の極真]復活に賭ける盧山初雄)
盧山初雄率いる極真館の台頭が新極真会に致命的な打撃を与えたのは否定できない事実です。極真館は今後も極真会館と対照的な特色を打ち出していくに違いありません。
前述したように、「真剣勝負試合」など、画期的な試みには常に賛否両論がついて回ります。しかし、新極真会独特の<相撲空手>に代表される後退現象とは違い、極真館の試行錯誤が進化の一過程であることは疑いのない事実です。
こうして現在、極真会館の対抗勢力は極真館が新極真会に取って変わったという声が圧倒的多数を占めるまでになりました。
勿論、トップ団体である極真会館も松井章圭の指揮のもと、試合ルールについても今後、意外な新機軸を打ち出していくと思われます。ここでは書けませんが、松井が再び極真空手に<革命>を起こす…とだけ記しておきます。
「停滞は後退なり」
松井の座右の銘です。これからの極真系団体は、<攻め>の極真会館と、やはり<攻め>の極真館の、攻め同士の2団体による競い合いになると私は予想しています。
(極真会館館長・松井章圭と。個人的には[悪友][兄弟]的存在)
ついでながら、以上に記してきた極真会館の分裂に伴う各極真系団体の動向などに関する詳細については、私と塚本ヨシコ共著による「大山倍達の遺言」で明らかになるとだけいっておきます。請うご期待を!
(了)
samurai_mugen at 22:35
│Comments(14)
│clip!
この記事へのコメント
1. Posted by ピアニスト
2009.01.24 19:00
極真空手界の潮流はよくわかりましたが、一般道場生からみたらトップの人間よりも身近な師範や指導員の人間性によって道場を決めるものかと思います。
2. Posted by 指男
2009.01.24 19:13
ピアニストさん
あなたはこれだけトップの人間がだめで組織が腐敗してるのにその道場がいいと言い切れるのですか?
道場生や少年部の親がこの有り様を知ったらどう説明できるんですか?
あなたはこれだけトップの人間がだめで組織が腐敗してるのにその道場がいいと言い切れるのですか?
道場生や少年部の親がこの有り様を知ったらどう説明できるんですか?
3. Posted by みなみ
2009.01.24 19:21
ピアニストさん、その身近な支部長たちが強姦事件とか違法風俗店問題を起こし、組織は何の対策もないのが新極真会ですよ。いまは情報が早いんでいくら組織が揉み消ししようとしても小島さんの本やこのブログで必ず耳に入ります。身近なことがそれではすまなくなりす。他人に「あんたの子供はあの支部長が強姦事件やって十五年の実刑を食らったとこの道場に通ってるんやって?」と聞かれたり「お宅の娘さんは、あの極真空手の大山倍達の娘をだまして子供産ませた人がやってる団体にいるの?危険やんか」と言われていくんです。それに新極真会の支部長のほとんどが引退したボクサーみたいにぶくぶく肥って空手の先生に見えないし、高知の三好や広島の大浜とか一見して暴力団みたいな風貌がたくさんいます。
4. Posted by スネークマン
2009.01.24 19:30
トップが責任とらなきゃ。すべてがなあなあになってるのが新極真。
5. Posted by 遥
2009.01.24 19:32
まず連合は消えますね
独立系も消えます
新極真会は関西ではもう壊滅状態じゃないですか
広島は大濱は教師やりながら副業で風俗やってるゴロツキで評判最悪なので新極真会は急激してるのはたしかです
他の地方はわかりませんが今後は新極真空手と呼ぶようになったら終わりです
極真館は関東中心ですがまだ勢いは感じません
松井館長のひとり勝ちやないかと思います
独立系も消えます
新極真会は関西ではもう壊滅状態じゃないですか
広島は大濱は教師やりながら副業で風俗やってるゴロツキで評判最悪なので新極真会は急激してるのはたしかです
他の地方はわかりませんが今後は新極真空手と呼ぶようになったら終わりです
極真館は関東中心ですがまだ勢いは感じません
松井館長のひとり勝ちやないかと思います
6. Posted by 手押車長太郎
2009.01.24 22:52
自浄作用のない、また大義名分のない組織が衰退していくのはやむを得ないですね。彼の組織では何もかも小島さんの責任になっているでしょうね。
7. Posted by 北海熊
2009.01.24 23:28
小島さんに批判されて裁判やるって新極真会のぼんくら理事達が決定したのにやれなかったのは自分達が悪いこと知ってるからだと思います。まるで芦原会館の平山なにがしと同じじゃ情けないの百乗です。小島先生を悪役にしても裁判できないのはやましいとこあるから。自分は三瓶師範のハレンチ行為は許せないです。三瓶を降ろせない緑代表はただの操り人形なんですね。前から頭軽そうでしたからね。
8. Posted by ごっちん
2009.01.24 23:31
新極真会なら正道会館にいくだす
芦原会館なら正道会館にいくだす
芦原会館なら正道会館にいくだす
9. Posted by カミカゼ
2009.01.25 09:30
松井館長だって、色々と黒い噂は聞きますよ。
どっちもどっちでしょう。
どっちもどっちでしょう。
10. Posted by 富士
2009.01.25 10:49
カミカゼさんは噂だけで松井館長を批判してはいけないと思います。新極真会の醜聞は事実ですから批判する権利はあると思います。松井館長の表情がいいですね。
11. Posted by カミカゼ
2009.01.25 11:11
富士さん、「火のない所に煙は立たない」というでしょう。
そういう噂が立つからには、松井館長だって叩けば埃が出るのは事実。新極真を批判するのも結構だけど、松井館長の闇の部分も批判しないのは片手落ちに他ならない。
そういう噂が立つからには、松井館長だって叩けば埃が出るのは事実。新極真を批判するのも結構だけど、松井館長の闇の部分も批判しないのは片手落ちに他ならない。
12. Posted by 手押車長太郎
2009.01.26 22:56
カミカゼさん、火のない所に云々などと失礼な事よくも言えたものです。謝罪するべきです。
13. Posted by カミカゼ
2009.01.27 05:42
手押車さん、表現が適当でなかったならば謝罪します。しかし、どんな組織も問題点はあると思います。それを批判しないのはどうかと思います。
14. Posted by ピアニスト
2009.01.27 13:49
一般の人ならば松井館長や芦原英幸の本を読んで松井派や芦原会館に入門するのと、子供に空手を学ばせたいから近くの道場に入れようという二つのケースがあると思います。ほとんどが後者だと思います。新極真だろうが連合会だろうがほとんどの町道場は地域に密着して少年部の育成に貢献しているはずです。