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白リン弾使用疑惑に強まる非難 ガザ侵攻で国際人権団体

2009年1月26日21時31分

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 【ガザ市(パレスチナ自治区)=古谷祐伸】イスラエル軍がガザの市街地で民間人を標的に攻撃したとの疑惑が複数持ち上がっている。中でも、非人道的な兵器だとの批判がある白リン弾の市街地での使用疑惑に対し、国際人権団体などから非難の声が一層強まっている。

 国際人権NGO、アムネスティ・インターナショナルは、18日の「停戦」後の現地調査でガザ市の住宅地で155ミリ砲の白リン弾の破片を見つけたほか、ガザ市の病院も白リン弾の攻撃を受けており、イスラエルによる戦争犯罪だと批判する。国際人権団体、ヒューマン・ライツ・ウオッチもガザ市とガザ北部ジャバリヤへの攻撃に白リン弾が使われたとしている。人権団体は、人口密集地での使用が国際法に反する疑いがあると指摘している。

 国連は、15日の国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)現地本部(ガザ市)への攻撃に、白リン弾が使われたとの見方を強めている。食料や医薬品の保管倉庫が炎上し、25日の時点でもまだ一部燃えているためだ。白リン弾は、自然発火しやすく消火しにくいことから、主に発煙弾として使われてきた。

 イスラエル軍は白リン弾の使用には触れず、「すべての兵器は国際法にのっとって使っている」とだけしている。

 イスラエル紙は、軍の内部調査の結果として白リン弾200発が使われ、うち20発がガザ北部ベイトラヒヤの市街地に向けられたと報じたが、実際の使用規模は不明だ。

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