記事入力 : 2009/01/26 09:26:53
ピンチにチャンスを見いだす国:「環境大国」日本(中)
環業革命-日本の「リサイクル都市」北九州
◆20万個の部品データを完全に把握
大部分の解体業者は、吉川工業とは異なり、自動車を大まかに解体してくず鉄にしている。現在最も広く使われている「シュレッダー」という方式がそれだ。前後のドアを外すくらいで、圧縮機にかけてしまう。しかしこのようなやり方では不純物が極めて多く混じり、リサイクルにも制約が多かった。質の高い鉄鋼が使われる自動車に再利用しようとするなら、不純物が混じらないよう解体することが必要だった。
問題は、1台の自動車に20万個を越える部品が組み込まれているという点だった。あらゆる部品を成分別に把握し解体するというのは、不可能に近かった。部品供給業者の数だけでも、2000社から3000社に達する。どんな部品にどんな成分が含まれているのか、データ収集も困難だった。
吉川工業は、直接解体することで基礎データを積み重ねていった。2000年初めから3年半の間に1万6000台余りの車を解体し、度重なる試行錯誤の末、ノウハウを得た。
こうして吉川工業が廃車から取り出す鉄鋼は、新日本製鉄などに送られ、最高品質の車体用鉄鋼として再生し、トヨタやホンダなどに納品される。同社技術室の上尾田浩文課長は、「自動車部品の成分であれば、われわれが世界で最も多くの情報を有している」と自慢した。トヨタが世界最高の自動車製造会社なら、吉川工業は世界最強の自動車解体会社だ。
北九州=李仁烈(イ・インヨル)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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