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「私は帰ってきた」朝青龍、涙の復活V

横綱同士の優勝決定戦で白鵬を破り23度目の優勝を決め、笑顔を見せる朝青龍
横綱同士の優勝決定戦で白鵬を破り23度目の優勝を決め、笑顔を見せる朝青龍
Photo By 共同

 大相撲初場所千秋楽(25日・両国国技館)3場所連続休場から復帰の横綱朝青龍が14勝1敗で並んだ横綱白鵬との優勝決定戦を寄り切りで制し、5場所ぶり23度目の優勝を果たした。優勝回数は貴乃花の22度を上回り、単独史上4位となった。白鵬は自身初の4連覇を逃した。大関陣は琴欧洲が魁皇を寄り切って10勝5敗。千代大海は豪栄道を下して千秋楽で勝ち越した。新大関日馬富士と魁皇は敗れて8勝7敗。小結稀勢の里は8勝目を挙げ、来場所の新関脇を確実とした。三賞は豊真将が2度目の敢闘賞、豪栄道が初の技能賞を受賞した。殊勲賞は該当者がなかった。十両は翔天狼が11勝4敗で並んだ白馬との優勝決定戦を制し、新十両だった昨年九州場所に続いて優勝した。春場所は3月15日から大阪府立体育会館で行われる。

 朝青龍が引退の危機をはねのけた。

 14戦全勝だった朝青龍は本割で1差で追っていた白鵬に敗れたが、決定戦では鋭い立ち合いから左下手を取り、白鵬の胸に頭をつけて豪快に寄り切った。

 優勝23回は貴乃花を抜き、大鵬、千代の富士、北の湖に次ぎ単独の史上4位。全休明けの横綱が賜杯を抱くのは、1990年九州場所の千代の富士以来となった。

 朝青龍は左ひじを故障し、先場所まで3場所連続休場。今場所前も調整遅れが目立ったが強行出場。進退を懸けた場所で奮闘ぶりが人気を呼んだ。優勝インタビューでは、ファンに向け「私は帰ってきました。相撲界を応援してくれたみなさんのお陰」と涙。故障に苦しみ、多くの批判を受けての復活Vに喜びもひとしお。

 相撲界は力士死亡事件や八百長疑惑、ロシア出身力士の大麻問題と昨年まで不祥事続きだった。信頼回復を図る今年最初の場所は、くしくも角界随一の「悪役」朝青龍が奮闘し、盛り上げ役になった。

 ▼朝青龍の話 最高だな。(本割で)1回負けて楽になった。(今までの優勝とは)違うね。集中できていたことがすごいし、久しぶりに朝青龍に戻った。初日の相撲でいけると思った。やっと一息。終わったな。 取組結果  大相撲優勝額

[ 2009年01月25日 17:52 ]

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