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時評コラム

ニュース解説

従業員を解雇し廃業した
京品ホテル経営陣の思惑

 ホテルの土地は当時路線価で50億円以上の価格があった。駅前の一等地であり、高輪口の駅前は再開発の計画があったことから、今後はさらにその値段は跳ね上がるだろうと考えられていた。

 そのような中で京品実業に対する債権を一本化し急浮上したのがリーマンブラザーズ日本法人の債権買取子会社、サンライズファイナンスだ。

 「水面下では経営陣と債権者の間で今年5月ごろ、話し合いがおこなわれ、土地を売却する話になっていたようだ。サンライズファイナンスがペーパーカンパニーのLCホテルズへ融資し、京品ホテルを買収することになっていた。そしてこの見返りに経営陣はサンライズファイナンスから3億円を貰ったという話も出ている」(同)

今後の課題は事業を継承してくれるスポンサーを探すこと

 そして京品ホテルの経営陣は5月8日、経営の悪化と1930年(昭和5年)に建築された建物が耐震基準に満たさないことを理由に廃業と従業員全員の解雇を通達した。 これに対して従業員は京品実業の経営陣とサンライズファイナンスに団体交渉を求めてきた。

 「すでに京品実業の経営陣は交渉の当事者能力がなくなっていました。しかしサンライズファイナンスの方はきちんとした対応がなかった」(渡辺氏)

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