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時評コラム

ニュース解説

従業員を解雇し廃業した
京品ホテル経営陣の思惑

2008年11月12日

(経済ジャーナリスト 松崎 隆司)

 従業員全員を解雇し廃業した東京高輪にある京品ホテルの従業員46人が10月31日、地位確認を求める訴訟を東京地裁に起こした。

 訴状によると、京品ホテルは2007年度に1億円以上の利益がありながら、経営陣は経営を維持する努力もせずに従業員を不当に解雇し、会社を廃業したという。

 経営陣が廃業を従業員に伝えたのは5月のことだ。当時の状況について東京ユニオンの渡辺秀雄委員長は次のように語っている。

 「突然経営者から『建物が老朽化してこれ以上続けていけないことと、借金が60億円あることから、10月20日をもって従業員を全員解雇し、廃業する』と言われました。しかし、きちんとした説明は何もありませんでした」

 その後従業員たちは経営陣などに対して解雇を取り消すよう団体交渉を進めてきたが、経営陣はこれに対して誠意をもって対応せず、10月20日には従業員に対して一方的に解雇と廃業を言い渡したという。

 なぜ京品ホテルはこのような強引な手段で廃業したのだろうか。

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