公正取引委員会は8日、中国製の革製の財布などを東京・銀座の老舗店舗が国内で製造したかのようにカタログに表示して販売したとして、全日本空輸子会社の全日空商事(東京・港)など5社に景品表示法違反(優良誤認、原産国の不当表示)で再発防止を求める排除命令を出した。
ほかに命令を受けたのは日本自動車連盟(JAF)関連会社のJAFサービス(東京・港)とJR東日本グループのジェイアール東日本商事(同・渋谷)、三井住友カードの関連会社、エスシー・カードビジネス(同・港)、ウイングツーワン(同・新宿)の4社。
公取委によると、5社は2006年10月から08年9月にかけて販売した中国製革製品の財布やバッグなどそれぞれ2―9品目について、航空機や新幹線内のカタログや会員向け冊子に「閉店して以降はなじみ客の注文のみ生産している銀座の幻の老舗『銀座エンゼル』に依頼」「日本製」などと表示していた。銀座エンゼルは1998年の閉店以降、生産していなかった。(18:47)