パレスチナ自治区ガザでは、イスラエル軍の攻撃で水道設備も大きな被害を受け、攻撃前から続く封鎖によって引き起こされていた水不足が、さらに深刻化しています。現地からの報告です。
最も空爆が激しかった地区では市民が自力で復興作業を続けています。
水をロバで運ぶ家族に出会いました。水道が完全に止まったため、片道2時間かけて運んでいます。
「電気も水もない、トイレの水すらない。全部壊されました」(水を運ぶ男性)
地区の一角に販売を再開した商店を見つけました。この店にはジュース類は若干ありますけれども、水のボトルは1本も見当たりません。
道端で子供たちが壊れた水道管から水をくんでいました。イスラエル軍の侵攻で水道網が壊されてしまったからだと言います。
空爆の後、ガザに侵攻したイスラエル地上軍は撤退までこの地区を占拠しました。停戦後、家に戻った住民が見つけたのは、部屋に上がり込んだ兵士に家財を傷つけられた痕跡でした。
「(イスラエル兵が)入り込んで出て行ったのです。家具もすべて壊されていました」(住民)
水不足と言いようのない落胆が追い討ちをかけるように復興への気力を奪っています。(23日04:10)