オバマ大統領は、就任後初めて中東情勢に言及し、多くの死者を出したパレスチナ自治区ガザへの攻撃を批判することなく、イスラエルを支持する姿勢を鮮明にしました。
「はっきり言います。アメリカはイスラエルの安全にコミットします。脅威に対するイスラエルの自衛権を支持します」(オバマ大統領)
オバマ大統領は22日、中東特使にミッチェル元上院議員を、アフガニスタン・パキスタン特使にホルブルック元国連大使を任命しました。国際問題の解決で実績のある2人を起用することで、中東と南アジアを外交の最重要課題とする姿勢を示したものです。
就任まで発言を控えてきた中東情勢については、イスラエルに対し「自衛権を支持する」と明言する一方で、パレスチナ側に対しては対イスラエル強硬派ハマスにロケット攻撃をやめるよう要求しました。
ガザ地区の人道状況には懸念を示したものの、多くの死者を出したイスラエルの攻撃を批判する言葉はなく、これまでイスラエル寄りの姿勢を取り続けてきたアメリカの方針に、新政権でも大きな転換がないことを伺わせました。(23日09:10)