【エルサレム=古谷祐伸】パレスチナ自治区ガザへの攻撃で、イスラエル軍が白リン弾20発を市街地で使ったことが明らかになったと、イスラエルの有力紙ハアレツが21日伝えた。白リン弾は激しいやけどなどの原因になり、非人道的との批判が出ている。
ハアレツ紙によると、イスラエル軍の内部調査で、白リンを主成分とする砲弾計200発が使われたことが分かった。うち180発はパレスチナ側の戦闘員が占拠した農地に向けて使われたが、残り20発はガザ北部ベイトラヒヤの市街地で使われたという。
人口密集地での使用は、紛争時の民間人保護を規定する国際人道法に抵触する可能性がある。国連は、15日の国連パレスチナ難民救済事業機関の現地本部(ガザ市)への攻撃にも白リン弾が使われたと見ている。