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最終更新:2009年1月21日(水) 19時58分

ガザで医療支援の日本人、惨状を語る

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 オバマ新大統領にとって緊急の課題となったパレスチナ自治区、ガザ情勢。現地で医療支援を行っていた日本人医師が帰国し、ガザの惨状について初めて口を開きました。

 「爆撃の恐怖は、一生忘れられませんよ。今ここに足が生えているのが信じられないぐらいです。生きて帰ってこれてよかった」(桑山紀彦さん)

 ガザ地区を定期的に訪れ、医療支援をしてきたNPO「地球のステージ」の医師、桑山紀彦さん。半年ぶりに訪れた街の様子は一変していたと言います。

 「町のど真ん中に着弾した大きな穴が空いて、雨水がたまっていたり、いつも買い物をしていた商店街が粉みじんになっていたりする」(桑山紀彦さん)

 桑山さんが支援に入ったのはエジプトとの境界近く、ラファという町の病院でした。

 「足を撃たれています。今から病院に搬送です。普通のお母さんです」(桑山紀彦さん)

 患者は、直接の攻撃によるものだけではありません。通常の病気の子どもがいても、空爆で病院にたどり着けなかったり、治療が後回しにされたりして手遅れになるケースが多いと言います。救急車もたびたびイスラエル軍の攻撃を受け、救急隊員が犠牲になっています。

 「140kmで飛ばすんです。それは狙撃を避けるためですが、それでも撃たれるかもしれない。でも彼ら(パレスチナ人の救急隊員)は、“そんな事は言ってられない、後ろに病気の人が乗ってるんだからおれ達は前に進む”と、そう言って仕事をこなしているんです。ちなみに、(パソコンの画像を示し)これが同じ道なんですけど、昨日の朝なんですけど、完全に狙い撃ちされた車がこういう状態なんですよね」(桑山紀彦さん)

 桑山さんの映像には、集中的な攻撃を受けた地下トンネルを修復しようとするパレスチナ人の姿もありました。イスラエル軍はエジプト側からの武器調達を阻止するため、攻撃していると言いますが・・・

 「トンネルから入ってくる(理由の)“一番”はガソリンだと思います。救急車もガソリンで動いてますんで、これ(トンネル)は“ライフライン”なんです」(桑山紀彦さん)

 イスラエルが1年半以上にわたって続けている封鎖のため、ガザでは食料から医療物資まであらゆるものが不足しています。

 「ガザの人は“停戦でも何も良くなってない”と言う。これはただの占領が戻ってきただけなんだよと。“国際社会にこれで良くなると思われては困る”、“占領は続いている”と・・・」(桑山紀彦さん)
(21日18:06)



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