08年の振り込め詐欺事件の認知件数は147件で、04年に並ぶ過去最多となったことが、県警捜査2課のまとめで分かった。前年より37件増え、被害額も約5003万円多い約1億4700万円となった。同課は「その日に振り込まない。一人で振り込まない」よう呼びかけている。
同課によると、詐欺の手口は▽融資保証金45・6%▽架空請求27・9%▽オレオレ14・9%▽還付金等11・6%。特に、医療費を還付すると言って、逆に金をだまし取る還付金詐欺の発生件数が急増し、07年の4件から約4倍の17件になった。
県警は、振り込め詐欺とみられる不審電話が相次いだ昨年9月、「振り込め詐欺注意報」を発令し、PRキャラクター「サギかもくん」のシールなどを県内のATM(現金自動受払機)に張って注意を呼びかけた。10月には全国的な撲滅運動が行われ、県内の月別被害件数は、2~9月に2けた台だった被害件数は10月以降、1けた台に減った。
同課は「手口は巧妙化しており、高齢者だけでなくあらゆる世代が被害に遭っている。『自分だけはだまされない』と思わないでほしい」と話している。【鈴木久美】
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◆08年の県内振り込め詐欺事件◆
件数 被害額
オレオレ 22件( 16件) 3669万円( 2013万円)
架空請求 41件( 14件) 5021万円( 2056万円)
融資保証金 67件(▼ 6件) 4032万円(▼ 517万円)
還付金等 17件( 13件) 1977万円( 1450万円)
合計 147件( 37件) 1億4700万円( 5003万円)
*カッコ内は前年比の増減数。▼はマイナス
毎日新聞 2009年1月16日 地方版