おはようございます。
ADJ札幌本部研究室の阿部です♪
明日6/30〜7/3の間、福岡・山口県へ出張
の為、臨時休業致します。
ADJ塗装保護工法のメインとなるペルマガードについて考えます。
ペルマガードは、フランスのメーカーのポリマーコート剤です。
主に、航空機や船舶の保護コーティングとして生まれ車に転用されています。
ですから、酸化・腐食コート剤としては大変優秀なコート剤です。
そして数あるポリマー系コート剤と一線を画す性能があります。
それが、塗装に近い膜厚4〜10μ(ガラスコート剤は0.5ミクロン程度)
因みに、サランラップが18ミクロン程度です。
ADJ工法と正規工法の違いは、主剤自体は同じものです。
機材等の変更や熱調整などで、硬度や膜厚を調整するのがADJ工法です。
まだ100%ではない不安定な工法で、本部は日夜苦戦しています。(^^;;
パッド径と機材回転数と摩擦係数などが複雑に関係する為に一定しません。
熱を変えすぎると過反応を起こし、斑などの原因になります。
ガラスコート剤やWAXと違い、塗って拭き取って終わりではありません。
まぁ〜・・・それをプロ技と言ってる業界ですから・・・アホすぎますね?
正直、私の知っている限りの正規施工店の下地仕上げは・・・(苦笑)
4000番のペーパー傷を埋めて復元する膜厚がありますので頼るのでしょう。
ガラスコート剤もペルマガードもスイスヴァックスも艶を生みます。
性質は全く違うのに同じ物理表現になる不思議です。
ガラスコート剤は、光の屈折率を正す事で薄膜でも艶を出します。
ペルマガードやスイスヴァックスは、厚い膜で視覚的に艶を演出します。
私たちADJグループが、ガラスコーティングが全盛の時代に有機系ポリマー??
何を時代を逆行しているの?!と思う方も多く居るでしょう。(^^;;
それは目先だけの時代(塗装)しか見ていないからです。
ご存知の通り、2006年京都議定書から世界的にVOC規制(揮発有機物規制)が
始まり、建築業界を筆頭に水溶性〜無機化へ時代は変わっています。
自動車ガラスコーティング剤もこうした流れで生まれた物です。
よって、塗装の副産物と私は表現します。
塗装を手塗りで施工性を上げた物(希釈した物)が塗装を保護できる訳がなく
逆に
高純度のフッ素を使う事で、塗装のフッ素性能を壊してしまいます。
海外の理工学者を始め開発者は、この理屈を当たり前に知っています。
特に触媒開発先進国のドイツで未だにアルキド樹脂・ポリエチレン系などを
好む理由もそこでしょう。
クウォーツやMFなどの純粋な無機質(物)ならわかりますが・・・
フッ素を入れた撥水型のガラスコーティングの意味が未だにわかりません。
何でも1液型にすれば凄い事ではないだろう・・・(-"-;A ...アセアセ
コート剤自体が化合物の変性を利用したものなのに・・・何に弱い?!
熱や気圧や・・・色んな手法で化合物化させて居る訳ですから・・・ね?
湿度や温度も含めて大きな違いが出ます。
フランスペルマガード本社は、主剤の成分などを極秘未公開にしています。
ですから私の予想?(・∀・)ニヤニヤ・・・が正しいか?は・・・わかりません。
一応ここからは私の予想自論として見てください。
ペルマーガードの主成分は、何点かの実験検証でポリエチレン樹脂であろう?
そこまではほぼ間違いないでしょう・・・
1933年、ベンズアルデヒドとエチレンを1400気圧という高圧下で反応させる
実験を行った際に偶然にWAXのような成分が生まれたのがポリエチレンの原形だ
と言われています。
炭素と水素の生成だけでできているポリエチレンに、実験中に偶然に入り込ん
だ酸素がポリエチレン生成のきっかけとなったとされています。
酸素が体内の反応によって起こる「ラジカル=活性酸素」が関係していると
言うことです。
活性酸素とは、健康&美容で「老化&病気」の要因とも言われるものです。
脂質やDNAを破壊するという事で近年注目され、ビタミン剤などのサプリメント
市場を大きくさせました。(ビタミン・カロチン等で中和)
話は反れましたが、偶然にも混入した酸素のラジカル(悪玉)がプラスに働き
ポリエチレンと言う製品が現在世に広まった事は間違いありません。
ポリエチレンは軽くて電気を通さず自由に成形が可能という便利な性質があり
自動車ポリマーとしてや、絶縁ケーブルやポリ袋や各種プラスチック容器など
軍用としては、潜水艦・戦闘機などのレーダーにも使われたりしています。
自動車コート剤として有名なのは・・・ポリラックですね。
へぇ〜・・・と終わってしまうところですが・・・(^^;;
化学をかじってる人間には・・・何が凄いかと言うと・・・
常温常圧で硬化するという部分です。
ペルマガードとポリラックの違いは、硬化型か?非硬化型か?の違いでしょう
ADJ工法を確立するに当たってこれらの特性から技術を構築しています。
他にも、混入されている成分もある程度予想はつきますが・・・
公の場では差し控えます。
ただ、ガラスコーティング(無機質)でもペルマガード(有機質)でも
絶縁性皮膜として同じ性能がありますが・・・
ガラスコーティング(無機質)より優れている点を挙げれば・・・
絶縁性があると言うことは、表面帯電しやすい事には共に同じです。
ですが、ペルマガードのほうが天候や気候で帯電が緩和されやすい点です。
一昔前の車両塗装であれば、弱酸性で酸性被害にシビアで無機質コーティング
の性能が必要(意味がある)だと思いますが・・・
今現在の軽自動車の塗装ですら(ソリッド除く)中性〜弱アルカリと酸被害に
強くなっている事を皆さんは知りません。(全車種ではないですが)
2010年以降には8割中性〜アルカリ性塗装になると思います。
よって、デポジット被害は今後深刻化していくと思います。
さらにフッ素塗料の研究が進むと言う予想です。
コーティング剤として世に出回るという事は、既に塗装として製品化されてい
ると言うことです・・・自動車の為に新規開発された物はありません。
需要の多い業界から改良開発されているだけです。
エ○ュロン1043・○T-C・アー○○リア・・・・有名な銘柄もすべてそうです。
塗装に一番近いシロキサン結合樹脂を用いているという点では同じ。。
溶媒や原理などは若干違うのは、開発側の特許逃れやコストなどの問題です。
とても良いコーティングだと思いますが・・・余計な物を入れすぎた(^^;;
1043・ポリ○ーガードα・FPなどのフッ素無機系コーティング群と・・・
クウォーツ・ポリマガードβ・MFなどの純無機質系コーティング群があります
同じ無機コーティンでも違うのはフッ素(有機)があるか?ないか?です。
当然フッ素が混入されていれば無機濃度は下がります。
ですから「無機系」と表現されます。
無機系は、無機質系のデメリットである帯電緩和や撥水性を上げてデポジット
や防汚性を上げる事を目的としている点や、膜厚を上げる意味があります。
簡単に言えばフッ素樹脂比率が高くなれば、膜厚も高くなると言う事です。
それで柔軟性を確保できる事で軟質な皮膜を作れます。
逆に、クウォーツやMFやポリマガードβは純粋な無機物となり膜圧を取れなく
する事で硬質な薄膜を形成しています。
同じ無機と呼ばれる物でも、用途や塗装や順番を間違えると無駄な物になり、
逆に成功すると極めて優れたコート剤になります。
ポリエチレンの話に戻り、ラジカル重合法はポリエチレンという優れた物質を
作ることができますが、逆に問題点は形成過程になります。
300度、数百〜数千気圧という環境が必要だそうです。
それを常温常圧硬化する技術を生み出した事で今のポリエチレンが誕生。
Ziegler法のポリエチレン・・・ドイツ化学者の凄さを感じます・・・
こうしたラジカル重合のポリエチレンと、Ziegler法のポリエチレンの違い
それは簡単に言うと硬度の問題です。
ポリラック・ペルマガードを始めとするラジカル重合のポリエチレン
バケツなどプラスティック製品のような硬質Ziegler法のポリエチレン
ペルマガードは、そのほかにも塗装の有機樹脂と同じ樹脂成分(アルキド等)
様々な混合により作られた製品だと言えます。
私自身、無機ケイ素コート剤の開発から携わりガラスコーティングまで研究し
無機と有機を1液でハイブリットさせる事が凄いと思っている開発の盲点・・・
施工して何年持つ?・・・
未だに同業者がこのレベル・・・(苦笑)
君は、プラモデルにコーティングしているのか?(^^;;
そう言いたくなる業界です・・・。
塗装が無機の方向へ進化している時代だからこそ有機ポリマーが復活します。
フッ素は便利な化合物ですが、あえてペルマガードがそこにこだわらないのは
フッ素のある意味デメリットを優先しているからではないでしょうか?
「塗装に近い層からフッ素を離す」
それが大きなキーワードかもしれません・・・