【エルサレム=井田香奈子】イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザへの攻撃で、ガザに潜伏中とされるイスラム過激派ハマスのハニヤ首相が12日、テレビで演説し、「我々の勝利は近い。17日間のばかげた戦争でもガザは破壊されていないし、陥落することもない」と強気な姿勢を見せた。
イスラエル軍のガザ攻撃はこの日も続き、AFP通信によると攻撃開始からの死者は918人、負傷者は4100人に上っている。
ハニヤ首相は強気な発言の半面、「停戦に向けたどんなイニシアチブにもオープンに責任をもって応じる用意がある」と語り、エジプトが仲介する停戦協議を継続する考えも示した。
一方、AP通信によると、イスラエルのオルメルト暫定首相は同日、ガザ境界近くの町で演説し、「平穏が取り戻され、(ハマスの)再武装がなくなるまで、全力で攻撃を続ける」と述べ、軍事作戦停止にはハマス側のロケット攻撃停止と、再武装阻止が前提との立場をあらためて表明した。