海外

文字サイズ変更
ブックマーク
Yahoo!ブックマークに登録
はてなブックマークに登録
Buzzurlブックマークに登録
livedoor Clipに登録
この記事を印刷
印刷

日韓首脳会談:「竹島」「歴史問題」は封印

 【ソウル西脇真一】麻生首相と李大統領が12日の会談で竹島(韓国名・独島)や歴史問題を議題にしなかったのは、両国ともに経済再建が最重要課題となる中で、日韓間に波風を立たせる懸案を封じ込める意思があったからだ。

 今年に入り韓国メディアでは竹島関連の報道が相次いだが、両国政府は冷静な対応を保った。「日本で独島領有を否定する法令が見つかった」との韓国側の大々的な報道に、日本の外務省は「米国占領時の行政権が及ぶ範囲を示しているだけで、領土の範囲とは違う」との見解を表明するにとどめた。

 日本の一部メディアが6日に「政府が海洋エネルギー・鉱物資源開発計画の素案をまとめた」と報じ、韓国メディアは竹島と関連付けて伝えた。だが韓国外交通商省も大きな反応は示さず、8日には同省報道官が竹島問題について「首脳会談の議題には含まれない」と明言した。

 昨年7月、中学学習指導要領の解説書に「竹島」が明記された際には、韓国側は大使を一時召還し外相会談を拒否。ソウルの日本大使館前に延べ6000人以上のデモ隊が詰めかけた。しかし今回の麻生首相訪韓では、「独島」領有権を主張する約30人が訪韓反対を訴えた程度だった。

 韓国では9日に国内5位の双竜自動車が経営破綻(はたん)するなど、実体経済の悪化が目立ってきた。朝鮮日報が1日に報じた李大統領の支持率は上向き傾向とはいえ32%。麻生首相は20%前後に低迷している。首脳会談後の記者会見で、韓国側報道官は言い切った。「2人はもう5回も会っているので、歴史問題をそのたびに話す必要はない」

毎日新聞 2009年1月12日 20時14分(最終更新 1月12日 22時06分)

検索:

海外 最新記事

海外 アーカイブ一覧

 

特集企画

おすすめ情報