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強制的に母国に帰す

 埼玉(さいたま)県蕨(わらび)市に住むフィリピン人家族が「日本から出て行きなさい」という強制退去処分を日本政府から受けました。カルデロン・アランさんという男性と妻、長女で中学1年、のり子さんです。

 特別に日本にいさせてほしいと求めたところ、1月14日まで日本に残ることが認められましたが、その後どうなるかわかりません。

カルデロン・のり子さん(中央)と両親が強制退去処分の取り消しなどを求める署名を法務省に提出しました=法務省

 カルデロンさんと妻は1992年と93年に相次いで日本に来ました。外国に行くときは、身分や国籍(こくせき)を証明する旅券(パスポート)を自分の国から発行してもらいます。それが偽物(にせもの)だと「不法入国(ふほうにゅうこく)」となり、母国に帰されます。カルデロンさん夫婦の場合は、2006年に他人の名前の旅券だったことがわかったのです。

 考えなければならない点がいくつかあります。

 まず住む場所を決めたり、あちこちを旅行したりするのは自由で、だれかに指図(さしず)されたり、禁止されたりしないという原則があります。「居住・移転の自由」として憲法もすべての人に認めています。憲法は外国に移住したり、国籍をはなれたりする自由も認めています。それなのに憲法の下にある法律や制度が厳しすぎないかどうか。

 また貧しい国の人々は、家族の暮らしを助けるため、賃金の高い豊かな国で働きたいと、法律を犯(おか)しても入国してくることがあります。入国の仕方は悪くても、その後まじめに働き、社会に溶(と)け込(こ)んで暮らしている人も少なくありません。

 そういう人を、10年以上も前の法律違反(いはん)を理由に、無理やり追い出していいのかどうか。

 のり子さんは日本で生まれ、日本語しかしゃべれません。日本の学校に通い、友達がたくさんいて、日本に残れるように応援(おうえん)しています。のり子さんは「自分は日本人だと思っていた。両親に重い責任があるが、日本で勉強してがんばりたい」と訴(うった)え、昨年11月と今月7日には、日本にいられるように求める署名を法務省に提出しました。

(2009.1.11付)

 

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