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2009-01-10 18:31:55 stanford2008の投稿

"水戸"だより-"水戸"主催学術セミナーの唯一性と高品質性の内容による原子力界催物との棲み分け-

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原子力界では、主に、大学(東大等)や政府関係研究機関(原子力機構や原子力基盤機構等)において、数年前から、無料で、研究会・講演会・セミナー等の一般や原子力界を対象とした啓蒙を目的とした学術的催物が開催されるようになり、それまで、有料の学術的催物を開催していた日本原子力情報センター等においては、たとえ、セミナー等を開催しても、人が集まらず、商売にならない状態が続いておりますが、それでも、"水戸"主催の学術セミナーのように、参加費が高額であるにもかかわらず、確実に、コンスタントに参加者が確保できるのは、講師の桜井淳所長のそれまでの知識・経験・著書等の学術的成果によるだけでなく、いまでも日本原子力学会のふたつの研究専門委員会の主査を務める等、日本の最先端の学問と問題意識を基にしたレクチャー内容と問題提起をできるためであり、小規模であるにもかかわらず、資金が豊富で大規模なな大学や研究機関と張り合い、うまく棲み分け共存できるのは、レクチャー内容の唯一性と高品質性により、参加者を獲得できるためです(参加者の話では、「企業は、業務上必要な内容であれば、たとえ、5万円でも10万円でも参加させる」ということでした)。

2009-01-10 11:20:37 stanford2008の投稿

桜井淳所長の最近の講演内容-物理学者アルビン・M・ワインバーグの「超領域科学」の歴史構造-

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【講演要旨】


Ⅰ. はじめに


アルヴィン・M・ワインバーグ(Alvin M. Weinberg、核物理学者、1919.4.20-2006.10.18、享年87歳)は、戦時中の1945年に米テネシー州オークリッジにあったクリントン研究所(戦後の1947年にオークリッジ国立研究所に改名)に26歳の時から勤務し始め、1945-1948年の4年間、物理部門の管理職の職位に(26-30歳)、その7年後の1955年から1973年までの18年間、研究所長の職位にあった(36-54歳)。彼は、若くして際立った能力を有していたため、研究所の重要な職位に抜擢され、研究者や研究管理者として能力を発揮したばかりでなく、科学哲学の分野でも優れた業績を残し、世界をリードした。


我々が彼について認識している特筆すべきことは加圧水型軽水炉の概念の提案者であることとTrans-Scienceの概念の提案者であることであろう。


前者に対してはつぎのように評価されている。「しかし戦時中に「マンハッタン計画」で濃縮技術が開発され、核分裂性のウラン235の濃度を高くした濃縮ウランが利用できるようになり、軽水でも十分に減速材の役目が果たせるようになった。これに目をつたけオークリッジ国立研究所のアルビン・ワインバーグ(1946年、当時26歳)は、安価で使い方も熟知している普通の水、軽水を減速材として用いることを考えていた。しかも軽水はそのまま冷却材として燃料が発生する熱を取り出すこともでき、一人二役が可能である。人間が最も使いなれている無尽蔵の軽水を冷却材のみならず、減速材として用いることができれば、コスト的にも、取り扱い上でも、また原子炉システム設計上も極めて有利になる。・・・・・・しかし、水は温度が上がって沸騰すると、水と蒸気の混じり合った複雑なものとなり、原子炉内のウラン燃料の周囲で減速材兼冷却材として計算どおりの性能を出してくれるか、という点で自信がなく、おそらく原子炉が不安定になるのではないかと考えられていた。一方、水を沸騰させないようにするためには、沸点以下の低い温度で用いねばならず、そうなるとたくさんの熱を原子炉から取り出せず、動力源としては魅力がなくなり、実用的でないと考えられていた。これに対し、ワインバーク等は、それでは水を沸騰させずに温度を上げればいいのだから、水の圧力を高くして高温・高圧の液体状としてもちいればよいと、という結論に達し、ここに後に世界中で最も普及することになる加圧水型軽水炉(PWR)の概念が誕生した。・・・・・・当時まだ高圧技術が十分に発達していなかったので、水の圧力、つまり温度をあまり高くできず、熱効率が悪くなるため経済性で不利と考えられていた」(西堂&ジョイ・イー・グレイ 1993 76-77 91)。ただし、( )内は、引用者が補足した。


後者については1972年(オークリッジ国立研究所所長時代の53歳の時)に刊行された論文に記されている(Weinberg 1972)。今回は、その論文を基に、アルヴィン・ワインバーグが提案したTrans-Scienceの内容と歴史構造、今日的意味について吟味してみたい。Trans-Scienceは、Transに何々を越えてという意味があるため、通常、「超科学」と訳されているが、論文の内容と包含する範囲から意訳して、「超領域科学」と訳すケースもあり(藤垣 2002)、むしろ、後者の方が適切であるように思えるため、以下、後者を採用する。


Ⅱ. アルヴィン・ワインバーグ「超領域科学」の内容と時代背景


アルヴィン・ワインバーグの論文(Weinberg 1972)で特に有名なフレーズは「科学に問うことができても、科学には答えられない問題がある」(questions which can be asked of science and yet which cannot be answered by science.)である。その論文では、彼の得意分野の原子力を事例に、科学と公共政策(public policy)の有り方を論じている。「超領域科学」の具体的な事例としては、(1)低レベル放射線被ばくの生物学的効果(biological effects of low-level radiation insults)、(2)低確率事象(probability of extremely improbable events)、(3)対象となるエンジニアリングな問題(engineering as trans-science)の三つの問題を採り挙げている。そして、(2)においては、壊滅的原子炉事故と大地震の二つを採り挙げている。壊滅的原子炉事故の発生確率は、イベントツリーとフォルトツリーを駆使して計算できるとしているものの、その結果の信頼性に疑問を呈している(pp.210-211)。彼は、「超領域科学と公共政策」(pp.213-217)と「超領域科学の公共性と政治的公共性」(pp.217-222)の項においても、当時としては、最新の多種多様な原子力安全問題を考察している。(3)では、確実な実験データがないにもかかわらず、決められた予算とタイムスケジュールで物を作らねばならないエンジニアのノウハウとしての"engineering judgement"に潜む不確実性問題を採り挙げている(p.211)。


時代背景


Ⅲ. 歴史構造と今日的意味


議論されている内容の評価


Ⅳ. 考察



文献

西堂紀一郎&ジョイ・イー・グレイ 1993 ; 『原子力の奇跡』、日刊工業新聞社。

Weinberg, Alvin M. 1972 ; Science and Trans-Science, Minerva, Vol.10, pp.209-222.

藤垣裕子 2002 ; 「第6章科学政策論」のp.150、『科学論の現在』のpp.149-179、勁草書房。

佐藤一男 1984 ; 『原子力安全の論理』、日刊工業新聞社。

小林傳司編 2002 ; 『公共のための科学技術』、玉川大学出版部。

小林傳司 2007 ; 『トランス・サイエンスの時代』、NTT出版。

2009-01-09 22:11:30 stanford2008の投稿

今後採り挙げるテーマ-学術セミナー開催案内・セミナー改善内容・桜井淳所長講演内容等学術活動-

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今後、本欄で採り挙げるテーマは、いま以上に、非常に硬い内容に限定し、学術セミナー開催案内やセミナー改善内容、それに、桜井淳所長講演内容等学術活動にしぼります(あくまでも、ビジネス中心であり、社会背景からして、特に、重要な問題でもない限り、時事問題等の一時的なテーマは、採り挙げません)。

2009-01-09 20:30:54 stanford2008の投稿

「第6回核燃料サイクル施設の核的安全性セミナー」申込者の傾向-原子炉メーカーのエンジニア3名等-

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原子力学会から開催案内のメーリングリストが配信されてからまだわずかしか経っていませんが、今回の申込者の際立った傾向は、国内の代表的な原子炉メーカーの原子燃料サイクル課のエンジニアが3名も含まれており、講義内容の質の高さが認識されつつあり、主催者としては、狙い通りの結果に、満足しており、これに甘んじることなく、さらなる努力を積み重ねます。
2009-01-09 18:46:49 stanford2008の投稿

「第2回科学哲学セミナー」開催案内

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「第2回科学哲学セミナー」開催案内



(1)主催 桜井淳水戸事務所(代表 桜井 淳)
(2)実施概要


10:00-10:30 物理学と方法―古典力学・相対性理論・量子力学・場の理論の構造―(柳瀬睦男『科学の哲学』岩波新書(1984)と著書20冊を基に論理化)
10:30-11:00 物質の階層的構造―原子・原子核・基本粒子(クォーク等)-(柳瀬睦男『科学の哲学』岩波新書(1984)と著書20冊を基に論理化)
11:00-11:30 科学革命の歴史構造(トーマス・S・クーン『科学革命の構造』『構造以来の道』と著書20冊を基に論理化)
11:30-12:00 自然科学と社会科学の構造(著書20冊を基に論理化)
13:00-14:00 論理学-演繹法と帰納法・唯我論・不可知論-(柳瀬睦男『科学の哲学』岩波新書(1984)と著書20冊を基に論理化)
14:00-15:00 代表的研究機関の科学方法論(1)―原研の事例研究―(著書20冊を基に論理化)
15:00-16:00 代表的研究機関の科学方法論(2)―高エネ研の事例研究―(著書20冊を基に論理化)
16:00-16:30 自由討論


(3)講義担当者 桜井 淳(日本科学技術社会論学会会員。2004年4月より東大で科学技術社会論の研究を行い、社会科学で学位論文作成中)。
(4)配布資料 書き下ろし論文(当日配布)。
(5)応募資格 科学哲学に興味を持っている者(大学院生歓迎)。
(6)定員 20名
(7)実施日時場所 2009年1月27日(火)、水戸市民会館3F小会議室(水戸市中央1-4-1) 水戸市役所隣接施設(水戸駅南口徒歩5分)。
(8)申込先 セミナー事務局(申し込み先は原子力学会HPのメーリングリスト送信済み資料の関連セミナーの記載内容参照)。
(9)参加費 10000円
(10)締め切り 2009年1月26日(月)

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