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3部作映画「20世紀少年」の第2章「最後の希望」(31日公開、堤幸彦監督)の完成披露イベントが19日に大阪・万博記念公園で開催され、故・岡本太郎氏の代表作「太陽の塔」を劇中の「ともだちの塔」に“改造”することが7日、分かった。総費用8000万円。国内の映画イベントでは最高規模になる。岡本氏の関係者の全面協力を得て、日本最大級の現代アート作品が1970年の建造以来初めて変身。ド派手に新作の完成を祝う。
「太陽の塔」は1970年に大阪で開催された「日本万国博覧会」のシンボルとして岡本氏が制作。高さ65メートル、幅25メートルの日本最大級の現代アート作品で、万博公園に永久保存されている。
この塔をモチーフに「20世紀少年」の象徴的な建造物として描かれるのが「ともだちの塔」。第2章では2015年に世界の救世主として崇拝される謎の指導者「ともだち」が万博を開催、メーンパビリオンとしてこの塔を建造。クライマックスシーンなど度々登場する重要な“役どころ”だ。
イベントで“改造”するのは塔の中央部分の「現在の太陽」と、頂上にある「未来の太陽」。「現在―」は直径11・5メートルのバルーンをかぶせワイヤで固定。「未来―」は塔の後ろから200トンのクレーンで“目玉マーク”をつるす。工事は16日から始め、19日イベント開始前まで行う。1日で撤去され、この1日のために8000万円がつぎ込まれる。
昨秋、イベントを企画した東宝にとって最大の“難関”は岡本氏側の許可が下りるかどうか。岡本氏の実質上の妻、故・岡本敏子氏のおいで岡本太郎記念館館長の平野暁臣氏は「太郎もきっと面白がって、もっとやれとけしかけただろう。太郎と真剣に遊んでいるところがいい。『太陽の塔』は過去の遺物ではなく今をともに生きるライブな存在で、このプロジェクトはそのあかし」と快諾した。
イベントに出席するオッチョ役の豊川悦司(46)は「ビックリしました。世間に注目されるであろうこのイベントが僕も楽しみです」。ユキジ役の常盤貴子(36)も「皆さん、万博公園にお集まり下さい! 私たちと2章の始まりを祝いましょう」と呼びかけた。ほか香川照之(43)、平愛梨(24)、木南晴夏(23)、堤監督、原作者の浦沢直樹氏(49)らが出席する。
(2009年1月8日06時05分 スポーツ報知)