県警生活安全企画課は6日、県内で昨年に発生した振り込め詐欺事件の被害状況をまとめた。振り込め詐欺事件全体の被害件数は68件(前年比38件増)と、07年の倍以上。被害額も約8580万円(前年比約3390万円増)に上った。同課は「新たな手口として還付金詐欺が加わったのが大きい。今後、定額給付金や裁判員制度を手口にした詐欺も予想されており、対策を強化したい」として注意を呼びかけている。
同課によると、昨年の被害件数のうち、最も多いのは融資保証金詐欺で21件(被害額約2330万円)。不況の影響で資金繰りに困った業者などが狙われたと見られる。それに次ぐのが、新たな手口として急増した還付金詐欺。年金や税金の還付金があると偽って現金をだまし取る手口で20件(被害額約2490万円)だった。オレオレ詐欺は16件(前年比6件増)だったが、被害額としては最も多い約2680万円だった。【小坂剛志】
毎日新聞 2009年1月8日 地方版