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Information


『Dungeon Brave』『スキャンロジック〜伝説のレトロゲーム編〜』二本同時に配信開始です!
05 Jan 2009 (Mon)

本年一発目の挑戦は、ゲーム黎明期の名作を彷彿とさせる、懐かしみのある二作品。
かたやアクションRPG。かたやロジックパズルのモチーフ。
二作の共通点。
それは、開発時に古今東西とにかくあらゆるゲームを遊んだこと?!

haneの事務所には、実にダンボール10箱分のゲームが眠っています。
中には近くのゲーム屋さんでショウケースに飾ってあるウン万円もするお宝もちらほら。
(しかもなぜか同じソフトが2本あったりするので、儲からなかったら売ってやろうかなと
密かに思っていました……。)それを何ヶ月もかけて、事あるごとにひたすら皆でプレイ。

これは大変貴重な体験でした。
ゲームと言うメディアが産声をあげてまだ間もない頃の作品にも関わらず
それらには大きな可能性と夢を感じることができたのです。
ゲームには、その頃から既に、ただ単に勝敗を決定する遊び以上の何か
コントローラーを抱えてその世界に入っていき、そこで感じ、インプットすることで
自分が世界を変えてゆく、そんな体験を可能にするドラマがありました。

ゲームで得た体験は、本を読んだり映画を観たりする以上に、自分自身に刻まれます。
私はかつて木邨と松田の関わった『夕闇通り探検隊』をプレイし、
日常生活で見えるものががらりと変化したことに驚きました。
こんな作品があるのか!ゲームと言うメディアは強烈だ!と興奮したことを覚えています。

しかし昔のゲームを遊んでみることにより、夕闇のような作品も突然変異で発生したのではなく、
ゲームの歴史の進化軸に乗っていたんだなと実感することができました。
個人的には、誰もが知る有名作品以外では、アスキーの『ボコスカウォーズ』(FC版)
HUDSONの『ファザナドゥ』(FC版)、PSYGNOSISの『シャドウオブザビースト』(メガドライブ)
セガの『クライング亜生命戦争』(メガドライブ)等は特に印象的で、昔の作品でありながら、
ユーザーの“体験”と言うことに対する考え方がずいぶん新しく、
進んでいるなあ…と感じてしまう程でした。
また、「この世界に浸っていたい」「だけど現実はもっと素敵だ」そう思わせてくれる
芸術性と善良さがどこかにあるように感じるのです。

話がずいぶんと脱線してしまいましたが、そんな風にたくさんのゲームをプレイして
(メイン開発陣は「思い出して」が正しいでしょう)作られた二作品。
例のごとくまずは体験版をプレイすることができます。
是非ダウンロードしてみて下さい。

ところで、私やチームの女の子が作品の紹介文を書くと、必ず言われることがあります。
それは、「かわいいね」。
……引っ叩かれそうですが、ええ、これは当然私たちが可愛らしいキャラクターだと言うことではなく、
要するに「わかってないね」と言うこと。
特に今回の作品のようにコアなゲームユーザー様に向けて打ち出したいとき、
当たり前に書いて欲しいことが書かれずに、
「なんかいい感じ」と言う部分ばかりに焦点を当ててしまう。
これはプロらしからぬ行為ですから、ああ、勉強不足だなと思います。
ですがご安心を!それを完璧に指摘できるプロ(悪く言えば狂的なゲームオタク)が作っています。
必ずや皆様のお眼鏡に叶う作品になっていることでしょう。

と言うわけで、昔の作品に対する見方、そこから繋がる今回の作品紹介も
あまり的を射ていないことでしょう。
正確にお伝えするのは難しいので、ここで制作者たちの言葉を借りることにします。

「素敵な作品群のオマージュではない!これは、ダメだと限界を知りながら、
 情熱を持って愛し作り続けた開発者と、それを本気で楽しんだユーザー達のバトルなのだ!」

・・・乞うご期待!!!


hane編集・浦山佳子


新年のご挨拶
04 Jan 2009 (Sun)


↑今年の年賀状。『1000マイルズストーリー』で登場した牛が大活躍してくれました。
 彼を喜ばせることができれば、良い年になるかも?!


始まりました、2009年!
昨年は、haneが産声をあげた記念すべき一年でした。
初の試みの連続で、葛藤しながら制作する日々でしたが、
ようやく自分達の選択が間違っていないこと、
これから心の時代に入っていく上で、作り続けることが肝要であること、
長年かかって蒔いた種が小さな芽をつけ始めたことに、
少しづつではありますが、確信を持てるようになってまいりました。
それは、仲間と多くの方のご協力と、何よりもユーザー様からのお声によるものです。
haneを始めて一番良かったこと。
それは、何よりもユーザー様の生の声を聞くことができることでした。
単純なもので、haneは楽しんでくださる方がいれば作り続けることができます。
遊んでくださった皆様に、この場をもって深く御礼申し上げます。

さて、新年一発目の作品はアクションRPG『Dungeon Brave』と
ロジックパズル第二弾『スキャンロジック〜レトロゲーム編〜』です。
詳細は配信開始と同時にこちらでアップ致します。
どうぞご期待ください!

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

haneスタッフ一同


過去の自分との戦い 〜風ノ名前
05 Dec 2008 (Fri)

風ノ名前。
「夕闇通り探検隊」以後、有限会社ゆら様と別れ、独力で大型プロジェクトを運営した、
いわばリスタート作品です。渾身の力で挑み、完成度新規性共に、過去作品のの中でも
他に比肩する作品はないと自負しておりました。
ところがこの度のhane配信にあたって、微かな違和がきっかけで、ゲーム・フローを
見直すなり、青ざめてしまいました。
コミュニケーション不全か、自分の確認不足か、いずれにしても、開発スタッフの
誰一人気付かないところで、とある内部数値が、なんと、完全に無視されていたのです。
バグの類いではありませんので、プログラム的には動きます。
しかしながら、制作最後の段で「少し軽すぎる印象だな」とぼんやり感じていた部分が、
データを整理する内、ドカンと明るみに出てしまったのです。
源流は作品のコンセプト・レベルの話で、この「ミステイク」を他者がバグとして
認識する事は不可能。しかしながら、ユーザー様に作品の良さやそのメッセージを
伝達するには、明らかに至らない次元で、作品が静止していたのです。
今でこそ気軽な気持ちでいられるのですが、発見当時は困り果てておりました。
これは、まずこの事態を「問題として認識すること」から始まり、さらには、
自分の「メッセージを伝えたいと言う強い欲」を持ってしか解決できないからです。
さらに言えば、自らの力で、明確な間違いとして自覚しない限り、どこからも、
誰からも指摘を受けない……。
この話を、作品から人間、例えば自分に置き換えて考えると、それは、微かに
自覚している精神の狂いのようなもので、これほど恐ろしい事はありません。
その一方で考えた事は、今回のような出来事が果たして「レア・ケース」と
言えるのだろうか、という事です。
発売後に作り手が唇を噛むような商品は、世にどれだけたくさんあるか、
それは、想像に難くありません。

作品≒自己を問題視するには勇気が要ります。「済ませた仕事」=「確定させた自己」に、
メスを入れる危険が伴います。心が、ぐらぐらと振れます。
それでも、この度の見直しが可能であったことそれ自体、通常の現場では奇跡でも
ありえない、不幸中の好機なのです。
と言った次第で、これを逃さず向かい合い、作品を「旅をするゲームとして」再度、
整えていく覚悟を決めました。
納期は……、今週。
近日、生まれ変わった本タイトルをお手元にお届けできるでしょう。


↑ゲーム画面の説明。左から、危険を発見した時の"Risk"アイコン。集中力が低いと危険度が増します。
続いて旅の目的地、大エレガンシア遺跡。淡い水彩画のタッチでかつ重厚に描きました。
右は画像を300%にしたもの。手描きの絵がほぼ無圧縮で再現されています。



haneゲームプランナー・木邨圭太


のるか、そるか? 〜hane作品販売開始
09 Nov 2008 (Sun)

先週末、チームで伊東に行って来ました。
強化合宿というわけでもなく、広々した別荘で、はしゃいでカレーを
食べきれないほど作ったり、淡々とダーツやポーカーをしたりしました。
ちなみに私、ポーカーでは圧勝でした。
カードの周りが良く、役なしのブタでも威圧、その上、なんと
キングの5カードが来たのです。
(映画「スティング」のポール・ニューマンより強い手!)
運悪く、場に良い手を持っている相手がいなかったため、
掛け金を吊り上げ切れなかったのですが、それでも
「おそろしく良い手」と言うのは、なかなかにスリリングなものです。
そして同時に、ポーカーにおいて「良い手」は絶対、相手に
悟られてはなりません。いわゆる、ポーカー・フェイスです。

さて、では、haneがこの度はじめた販売システムについて
「売れる」「儲かる」あるいは「勝つ」という視点から、ちょっと
考えてみたいと思います。
これは私が過去、組織の商業プランナーとして鍛えられた時期の
経験則で、数学的確率とはまた別の見方なのですが、
「一定の道理がある」という点ではカードゲームと同じです。
売る物と市場、売り方と消費者心理と言うのが、いわば配られた牌、
ないしカードです。ここから、haneが行なっている販売システムについて、
第三者視点で勝算を考えてみましょう。

少人数で可能な大規模制作と販売、さらに基本的に同人形態。
出資者、仲介者がいないため、安定性も得られます。
(ハイリスクな賭けではないとも言い換えられます。)
また「作品がある=勝つ確率自体が存在する」と言う時点で、
haneの方法は、勝つ条件から大きくずれた物ではありません。
作品の中身によっては、大勝ちする可能性もありますので、総合すれば、
勝つのは時間の問題とも言えるでしょう。
しかし、ここからが問題です。
時間それ自体が、心理的、物理的な負荷、ペナルティになる点については
どうでしょう。
習作として完成させたiアプリ作品は、すでに販売が行なわれており、
それぞれ自信の持てる出来栄えです。
しかしながらこの二作は、売れないでしょう。
私が断言してしまうのもどうかと思うのですが、作品完成度それ自体に
ウェイトが置かれており、「売るため、勝つためにすべき事」を
試行錯誤したわけではなかったのです。
ポーカーに例えるなら、良い役を作るのに必死で、場の状況(お客様)を
見ていなかったとも言えます。そうすると例え良い役ができたところで、
空気が読めずにブタ(NoPair)に負けてしまう……、
まあ、ありがちな展開となってしまうわけです。
アンケートは、私が急遽提案したポーカー・フェイスです。
これは実に良い効果でした。
普段焦っている私ではなく、むしろ周囲のスタッフがユーザー様の一言に、
一喜一憂しているのです。そして「売れない(勝てない)」とため息。
しかし実際のところ、売れる事が目的ではなく、場の空気(需要)を
読む事が目的なのですから、無理に勝とうとしてはいけないし、
また勝てるはずもないのです。
ですから、私は重ねて、アンケートと完全版無料頒布の延長を提案しました。
果報は寝て待て、の心構えです。
あるいは、ここで待てないが故に、負けてしまうのです。
私どもは、将来勝つために、まず負けるの必要があります。
そしてユーザー様に、商品として購入するかどうか気分が揺れる、
作品の対価を払うか否かの勝負、いわば「のるか、そるか、の心境」に
なっていただく必要があるのです。
ですから、どうぞ無料で、完全版を遊んでください。
そして遊んでみた印象、思いのたけをアンケートメールにぶつけてください。
私どもにとって、様々なご感想や厳しいご意見を謙虚に解体していく事こそ、
もっとも大切な、勝つための姿勢なのですから。

ゲーム職人を職業とするならば、必ず勝たなくてはなりません。
求められている物を作り、機を誤まらずに打ち出す事。
良い批判を糧に、作品を作り続け、また率先して勝とうと考えずに、
半自動的に「勝つ確率」を上昇させていく事。
そして何より、待つべき時に待てる事。

11月、hane販売開始。
冬の訪れと共に、私は少し「待つ事」に慣れてきたようです。



↑製作中の4カード。昔取った杵柄で、解像度別ドット絵で攻めてみました。
ちなみに主観視点の女の子はちゃんと「中身から」描いております。ゲーム中どう使うかは秘密。けっこう・マスキング仕様なのです。



haneゲームプランナー・木邨圭太


iアプリ2作品、完全版モニター募集開始!
28 Oct 2008 (Tue)

街路樹も色づき始め、のんびり読書が似合う季節ですが、
iアプリの販売開始に伴い、まだまだ大忙しのhane事務所でございます。
特に先日、大手配信サイト様に登録させていただいた無料FLASHゲームの
反響の大きさにスタッフ一同驚いております。
たくさんの投票、レビュー、お問合せを頂き、誠にありがとうございました。

FLASHゲームを制作する意図は、正直を申し上げると
ゲーム制作の練習、自信を持ってユーザー様に購入して頂ける作品を
作るための、いわば習作と言ったところだったのです。
しかし、この意外とも言える反響を受けて、少し考えてしまいました。

無料と有料の「大きな差」を感じてもらう機会がないじゃないか……。

完全版アプリの作り込み方は、画面にかじりついて時間を忘れて遊ぶような、
夢中になれるゲームになっています。
(『1000マイルズストーリー』ではデータ制作を担当したのですが、
まさかゲームがこんなに複雑な代物とは思ってもみませんでした。)
体験版もご好評いただいておりますが、驚かせる、面白がらせることに
命がけになっちゃう人たちが作ったものです。
体験版より先に、おもてなしのご用意が無いはずがない。
まずは、最後まで遊んでもらわないことには始まらない!ということで、
この度、完全版を無料で配布する事に決定しました。

体験版をダウンロードし、作品のアンケートにお答え頂くと、
もれなく対象作品の完全版とアクセスカードをプレゼント致します!

詳しくはこちらへ
⇒「ゲームモニター募集!」


↑遊びで制作したキャラがなぜか採用されてしまいました。
ゲーム中登場させる事ができたら、イジメないでやって下さい。


シナリオ修行中・佐藤愛美