2日で活動を休止した「羞恥心」が有終の美を飾った。
ビデオリサーチ(関東地区調べ)が集計した紅白の毎分視聴率から、サンケイスポーツの独自調査で割り出した出場歌手別の視聴率が昨年のおバカブームを証明した。
フジ系「クイズ!ヘキサゴンII」から生まれた羞恥心−は、同番組司会のフジの中村仁美アナウンサー(29)らと登場。中村アナがフジの目玉マークをプリントしたTシャツをアピールし、お笑いタレントら総勢20人が歌い踊り、紅白のステージを席巻した。
羞恥心−の47.8%は、ここ数年“王者”に君臨したSMAPの42.8%を5ポイントも離し、3年ぶりに40%を超えた番組平均視聴率(第2部=42.1%)の立役者となった。
また、第1部(午後7時20分〜9時25分)の歌手別1位は、ユニット「藤岡藤巻と大橋のぞみ」で、こちらも、日本テレビ製作のアニメ映画「崖の上のポニョ」の同名主題歌という“民放キャラ”。午後7時56分に40.5%を記録。同ユニットは12月29日のリハーサルで昨年内での解散を発表、ラストステージで堂々の数字を獲得した。
一方、初の大トリを飾った氷川きよし(31)は午後11時36分に46.5%、初出場のジェロ(27)が同9時37分に45.0%と高数字をたたき出し、演歌勢を牽引した。
“民放キャラ”の大健闘について、NHK紅白の石原真チーフプロデューサー(51)は、「幅広い年代が楽しめた楽曲が、ポニョと羞恥心だったのでは。CDセールスとは別に、多くの人が口ずさめる昨年の国民的な曲。不景気の時代に、深層心理で明るい曲を求めていたのかも」と分析。さらに、「民放の宣伝効果もあり、とくにテリーさんの『スッキリ!!』(日テレ)で取り上げてもらったことは大きかった」と紅白応援隊の隊員を務めたテリー伊藤(59)に感謝した。
今年、60回の節目を迎える紅白も、“おバカ”と“ポニョ”を超える人気キャラにかかっている、といえそうだ。