大阪府警は5日、同府茨木市の「友紘会総合病院」に入院中の男性患者(87)=同府箕面市=が、胃に直接投与する注入食を誤って静脈に注入された後、死亡したと発表した。府警などによると、女性看護師(45)が「私のミス」と説明しているといい、業務上過失致死の疑いで調べている。
茨木署によると、2日午後4時ごろ、女性看護師が液体状の注入食を男性患者に投与した。約30分後、別の看護師が、男性の腕の静脈につながる点滴用チューブに、注入食の容器が誤って接続されているのに気づいたという。医師が応急処置をしたが、男性は同日午後5時40分ごろ死亡。司法解剖の結果、死因は誤投与による副作用と判明したという。
女性看護師は「次々とやることがあり、確認しきれなかった」と話しているという。当時、男性患者がいたフロアでは46人の入院患者を看護師と介護ヘルパー各2人の計4人で担当していたという。
男性は05年3月に入院。寝たきりの状態だったという。5日に会見した同病院の斉藤裕之副院長は「医療ミスで家族にも謝罪させて頂いた。今後は器具の色を変えるなど、再発防止に努めたい」と陳謝した。