平和への思いをつなぎ、広島から千葉までを歩く「9条ピースウォーク」が23日、京都市内であった。約200人の参加者は、平和をイメージした虹色の旗を掲げたり、オリジナルソングを歌いながら、中京区の繁華街など約15キロを歩いた。メンバーは、千葉市で5月4~6日に開かれる「9条世界会議」に向けて行進を続ける。
憲法改正手続きを定めた国民投票法が昨年成立。9条改正が現実に迫っていることから、平和を願う気持ちを誰でも気軽に表現できる場を作ろうと、市民有志が昨年から計画した。2月24日に広島を出発。71日かけて行程のほとんどを歩き、各地で市民参加を呼び掛ける。
世界会議では、9条の理念を「世界の宝」として国際的に生かす方法を考える。ノーベル平和賞受賞者のマイレッド・マグワイア氏らが講演。直後にピースウォークが到着し、各地の市民の声を届ける。
京都の中心メンバー、小笠原伸児弁護士(京都弁護士会)は「平和を願う人たちの輪が京都でも広がった」。広島から行進を続ける米国在住の僧侶、加藤行衛さん(67)は「党派性にこだわらず、広く賛同を得られる運動にしたい」と話した。
24日は午前8時半に北野白梅町を出発し、河原町三条まで歩く。午後6時からカトリック河原町教会で交流会もある。【熊谷豪】
毎日新聞 2008年3月24日 地方版