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[2008年12月17日:公表]

電気座布団の安全性

 電気座布団(注1)が焦げた原因究明のテスト依頼があり、調査したところ、ヒータ線がずれたことにより、ヒータ線が一箇所に集中し、周りのスポンジやカバーが焦げるまで温度が上昇したことが原因と考えられた。また、一部の銘柄では電気座布団のヒータ線の接着不足等により発火、発煙に至る可能性があることから、製品の無償交換の社告が出されている。

 危害情報システム(注2)には、電気座布団の過熱や焦げ等に関する相談が2003年度から2008年10月末までの登録分で25件(注3)寄せられており、「4・5年前に購入した電気座布団が発煙し、一緒に置いていた座布団もこげた。」「電気座布団から発煙し、足を置く台を焦がした。」などが見られた。

 そこで、様々な使用実態が考えられる電気座布団について、使用実態を考慮した劣化の加速テストを実施し、ヒータ線がずれることがないかを調べるとともに、万が一ヒータ線がずれたときに異常過熱等で安全性に問題がないか、また、表面温度を測定し低温やけどの危険性がないかについても調べて消費者へ情報提供することとした。

(注1)ホットクッション、電気ミニマットとも呼ばれる。
(注2)商品やサービス等により生命や身体に危害を受けたり(危害情報)、そのおそれがあった情報(危険情報)を消費生活センター及び全国の危害情報収集協力病院(20病院)からオンラインで収集・分析し、消費者被害の未然防止・拡大防止に役立てることを目的としたシステム。
(注3)件数については本調査のため事例を確認したもの。


テスト結果

 インターネットで販売されている約45cm×45cmの大きさのもの7社7銘柄をテストした。

  1. (1) 実際の使用状況を想定した劣化の加速テストでは、ヒータ線がずれることはなかったが、事故原因を見ると電気座布団が沈み込むような使われ方や、長い年数の使用等で内部のヒータ線がずれることが原因と考えられる。
  2. (2) ヒータ線がずれて重なり合った状態のまま通電させると、感熱線式は安全機構が働き焦げることはなかったが、サーモスタット式ではヒータ線や周囲のスポンジ等が焦げた銘柄があった(写真参照)。

写真.焦げが生じた電気座布団(サーモスタット式)
写真

  1. (3) 表面温度の最高値は、約50℃と他の銘柄に比べてかなり高い温度のものが2銘柄あった(図参照)

図.表面温度の変化

サーモスタット式の例
表面温度の変化グラフ1

感熱線式の例
表面温度の変化グラフ2



消費者へのアドバイス

  • 定期的に電気座布団を点検し、使用時や保管時には電気座布団が屈曲や湾曲するようなストレスをかけない。
  • 発火・発煙事故や低温やけど防止のため、就寝具(電気あんか代わりなど)やペットの暖房用などとしての使用は避ける。


業界への要望

  • ヒータ線がずれないよう、より一層の改善を要望する。
  • 温度制御は、ヒータ線がずれた場合の安全性が高かった感熱線式などにするよう要望する。
  • 低温やけど防止の観点から、表面温度が高くならないよう要望する。


要望先

社団法人 日本電機工業会 家電部



情報提供先

内閣府 国民生活局 総務課 国民生活情報室
経済産業省 商務流通グループ 消費経済政策課
経済産業省 商務流通グループ 製品安全課




本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165



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