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大阪府堺市の図書館で「ボーイズラブ」小説貸し出しを巡り騒動に

12月25日12時17分配信 オリコン


 10代の少年同士の恋愛という禁断の世界を描く「ボーイズラブ」をテーマにした小説の取り扱い方を巡り大阪府堺市の図書館で騒動が発生し、市民の間で議論を呼んでいる。図書館では、市民の声を受けて貸し出しを制限したところ、貸し出し希望者から非難が集中し、制限を撤回。あいまいな図書館側の対応に市民の不信感を募らせているという。

 堺市の7つの図書館には、合わせて100冊程度のボーイズラブ小説があるが、盗難が多いことから、申請があれば貸し出す閉架書庫に置いていたところ、貸し出し希望者が多く、誰でも閲覧できる棚に変更した。ところが、「子供が見るのにふさわしくない」との声が利用者から出たために、図書館側は、閉架書庫に戻した上で、18歳未満への貸し出し禁止を決めた。この対応に、一部市民が「特定の本を排除するのは問題」などと反発。11月に住民監査請求が申し立てられると、図書館側は一転、18歳未満への貸し出しも認めたという。

 今回の騒動に対し堺市立図書館の松井孝参事は「最初に貸し出しの制限を行ったことに関しては判断が早かったと思います。市民の方々にご迷惑をお掛けしたことお詫び致します」と陳謝した。

 そもそも、過激な性的描写のある作品に関して、当初から図書館に置かない選択肢はないのだろうか? これに対し松井参事は「やはり、特定の本を排除するのは問題があります。現在、性的描写のあるマンガ以外、正規のルートで発売されている書物に関しては、利用者のニーズがあれば取り寄せざるを得ない状況です」と苦しい胸の内を明かす。このような図書館側に方針により、性的描写の強い『失楽園』(講談社)、自殺を促すと社会問題になった『完全自殺マニュアル』(太田出版)なども貸し出しているという。「最近ではライトノベルといわれる小説の体をとりながら、過激な挿絵が描かれている作品も貸し出し要望が多く、判断に苦しむところです」とコメントしている。

 ボーイズラブは00年代以降に登場し、小学館、角川書店(講談社)など大手出版社もボーイズラブ小説専門のレーベルを持つなど急速に隆盛。また、ボーイズラブが好きな女性は“腐女子”と呼ばれている。

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最終更新:12月25日12時23分

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