サッカーJリーグ一部(J1)の横浜F・マリノスを運営する「横浜マリノス」(横浜市西区みなとみらい)への出資比率を、親会社の日産自動車が引き下げる方向で検討していることが三十日、分かった。日産はマリノス株の大半を保有しているが、33%以下まで引き下げて経営権を手放すことも視野に入れている。株の売却先は日産との資本関係や取引関係にかかわらず、横浜を中心とした地元企業や市民の参画も募る考えだ。今後、横浜市などにも打診する。
日産首脳は取材に「日産だけのチームというイメージを薄めたい。多くの企業の支援を受け、地域のチームとして盛り上げていきたい」と理由を述べた。
日産は現在、マリノス株の93%を保有し、連結対象子会社としている。残りは県内の企業七社が同比率で持ち合っている。
マリノスは実質的な赤字経営が続いており、毎年数億円規模を日産が補填(ほてん)しているという。日産の二〇〇九年三月期決算は、営業利益が前年同期比六割減になる見通しで、業績が急激に悪化している。
|