韓ドラ下火、赤字に苦しむテレビ局&制作会社(上)
「韓国ドラマをいくつか見たが、似たり寄ったりで新鮮味がないので見なくなった。最近はテレビでもあまり放送しなくなった」
韓流ブームが衰退の危機に瀕している。韓流で人気が上昇したスターらのギャラがドラマ1回当たり5000万-1億ウォン(約35万-70万円)を超え、テレビ局やドラマ制作会社が赤字に苦しんでいる。『冬のソナタ』や『宮廷女官チャングムの誓い』に続くヒット作がなく、韓流ブームが下火になりつつある。一時期、「『冬のソナタ』の付加価値は3兆ウォン(約2100億円)」「LG電子、『宮廷女官チャングムの誓い』の放送で台湾市場1位に」などの韓流待望論が相次いだが、今では韓流ブームは「バブル」だったという批判まで出ている。
◆日本・中国で見向きされなくなった韓国ドラマ
韓流の中核はドラマだ。2003年にNHKが『冬のソナタ』を放送し、ブームが本格化した。韓国ドラマブームは中国や東南アジアまで広がり、一時ソウルの徳寿宮前では、韓国のタレントが「間接広告」を避けるため商標にテープを貼り、番組に出演していたのを真似する外国人観光客まで目撃されたほどだった。
だが今では韓国ドラマを放送する海外のテレビ局が激減している。2005年2月に日本で韓国ドラマを編成したテレビ局は61社に達した。しかし今年2月の調査では31社と半数にも満たなかった。東京・八王子に住む金沢さん(28)は「日本のバラエティー番組では以前、『ヨン様』の一日の行動を毎日放送していたが、最近はそうした傾向が見られなくなった」と語った。
中国でも2005年第4四半期まで海外ドラマのうち韓国ドラマが占める割合が31%だったが、昨年には16.6%に激減した。韓国放送映像産業振興院(KBI)によると、今年上半期の韓国ドラマ番組の輸出額は5300万ドル(約47億8000万円)と昨年同期に比べやや増加したが、輸出増加率は昨年に続き、今年も4.3%減少している。2005年と06年に毎年60-70%増加していたのと比べると著しく低下しているといえる。
「料理」という独特のテーマで日本・中国で人気を博したMBCテレビのドラマ『宮廷女官チャングムの誓い』。KBIのユン・ジェシク・チーム長は「制作費用の上昇でテレビ局がドラマ編成を減らすなど、最近の状況からするとその見通しは暗い」と語った。
申東薫(シン・ドンフン)記者
廉康洙(ヨム・ガンス)記者
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