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屋外特設リング上で、ファンの声援に応える亀田大毅。11日の内藤戦は、不測の事態に備え、傷害保険に入ることになった(9月23日の屋外スパーから) [写真を拡大]
◆プロボクシングWBC世界フライ級タイトルマッチ ▽12回戦 王者・内藤大助―同級14位・亀田大毅(11日、東京・有明コロシアム) 亀田兄弟の二男、大毅(18)=協栄=の世界初挑戦リング、WBC世界フライ級タイトルマッチ(11日・有明コロシアム)に、主催者の協栄ジムが前代未聞の“乱闘保険”をかけることが1日、分かった。“アンチ亀田王者”の内藤大助(33)=宮田=との因縁マッチだけに、応援団同士の乱闘を想定。けが人が出るなど最悪の事態に備え、傷害保険を掛けることを決めた。補償が可能な人数は会場の最大収容人員数の1万人。観客全員が被保険者になる。
目前に迫った内藤VS大毅の因縁世界戦が、いよいよ緊迫だ。大会主催者の協栄ジムが、観客全員を対象にした傷害保険を掛けることが判明した。応援団同士の乱闘という最悪の事態を想定してのもので、けが人が出た場合は、主催者が責任を持って補償するという。
試合当日は、亀田家出身の大阪・西成から1000人からなる大毅応援団が大挙詰め掛け、王者側の応援団も多数観戦する。もちろん警備員を増員するなどの安全対策も取られるはずだ。だが実際、大毅のプロ6戦目となった昨年9月27日の東京・後楽園ホールでは、観客同士が取っ組み合いのケンカを起こしており、主催者は再発を懸念している。
掛け金は観客数に比例して数十万円になる見込みだ。会場の最大収容人員数となる1万人でも補償できる保険が掛けられるが、ボクシングでは前代未聞。傷害保険が掛けられるスポーツイベントとしては五輪やマラソン大会などが知られている。だが、ほとんどの場合は選手や関係者用で、対象者が観戦者となるのは極めて異例。観戦席でけがする可能性が低いからだ。
関係者は「後ろからいすや硬い物が飛んできてけがしたり、興奮して会場で転んでけがするなど、あらゆるケースに対応できる保険になる」と説明。さらに「応援する人は、せっかくの世界戦に水を差すような行為は絶対にしないでほしい。熱くなるのは観戦だけにしてほしい」と呼び掛けた。
8月16日の世界戦決定から舌戦を展開し続ける内藤と亀田の因縁の世界戦まで、あと9日。いよいよ“秋のケンカ祭り”が目前まで迫ってきた。
◆乱闘騒動 昨年9月27日、東京・後楽園ホールで行われた大毅のプロ6戦目で、観客同士が殴り合いをする前代未聞の大乱闘がぼっ発。大毅がメキシコ人選手に2―0の小差判定で勝利。だが試合後、「八百長」などとヤジを飛ばし判定に異議を唱える観客と、大毅ファンらが取っ組み合いのケンカを始め、2000人の観客で埋まった会場は騒然。後日、日本ボクシングコミッション、主催の協栄ジム関係者らが所轄の富坂署で事情聴取を受けた。
(2007年10月2日06時02分 スポーツ報知)