現在位置:
  1. asahi.com
  2. ニュース
  3. 特集
  4. 働けど貧困
  5. 記事

シチズン夕張、派遣29人解雇へ

2008年12月22日8時4分

印刷

ソーシャルブックマーク このエントリをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

 北海道夕張市に本社工場を置くシチズン時計グループのシチズン夕張は、派遣社員29人の契約解除を決めた。これを受けて派遣会社も来年1月中の解雇を通知した。財政再建団体の同市では誘致企業も雇用機会も少なく、派遣社員らは年末になっての突然の解雇通知に途方に暮れている。

 シチズン夕張は84年に設立され、腕時計の歯車など精密部品の加工・製造を手がけている。今年10月には、3億円以上をかけて新工場を完成させ、電子部品の増産態勢を整えたばかりだった。

 関係者によると、11月ごろから金融危機の影響が深刻化し、受注が大幅に減少。生産を縮小してきたが、対応しきれず、従業員224人中64人の派遣社員のうち、派遣大手の日総工産(横浜市)の11人、日研総業(東京都大田区)の8人は今月初め、1月9日付で解雇を通告された。19日にはさらに両社の10人の派遣社員が1カ月後の解雇を通告されたという。

 解雇を通告された中村繁夫さん(38)は、今年10月に1年契約で更新されたばかり。市内の自宅で高齢の両親を養っており、「派遣元からは同条件で道東の食品会社を紹介すると言われたが、単身で転居することなどできない」と21日、地元の夕張労働組合総連合の労働相談を訪れた。

 解雇通告を受けた人の中には入寮者もおり、退去要請を受けているという。(本田雅和)

PR情報
検索フォーム
キーワード:


朝日新聞購読のご案内